インド当局は5日（水）、少数部族コミュニティの若者に公の場で放尿をしたとして起訴された男の家を取り壊した。これは、暴行容疑を映し出した動画が世間の非難を浴びた後のことだったとザ・ガーディアンが伝えている。

動画には、プラベシュ・シュクラ容疑者がタバコを吸いながら、中央部シディ地区の暗い路上で若い被害者に放尿している様子が映っており、ソーシャルメディアで広く拡散されている。この事件は昨年起きたものだが、今週になってから世間の注目を集め始めた。

地元警察によると、シュクラ容疑者は逮捕され、暴行事件として起訴されたとのこと。これにより同容疑者は罰金と1年の禁固刑が課せられる可能性がある。

また、マディヤ・プラデーシュ州にあるシュクラ容疑者の自宅が違法建築であることが判明したため、当局によって取り壊しが行われた。地元メディアは、ショベルカーが屋根を解体する様子を報道している。

インドでは、1億人以上がアディヴァシスと総称される多様な先住民族コミュニティに属している。カースト制度の最下層に位置する人々とともに、アディヴァシスの人々は何世紀にもわたって暴力や偏見、差別を受けてきた。

近年のインドでは、当局が犯罪者と疑われる人々の家を取り壊し、処罰する事例が数多く記録されている。権利擁護団体は、「ショベルカーによる裁き」はインドのヒンドゥー教ナショナリスト政府による不法な刑罰であり、イスラム教徒の少数派を不当にターゲットにしていると非難している。