ハワイの絶滅危惧種といえばハワイアンモンクシールが有名だが、小さな絶滅危惧種がいることも忘れてはならない。州土地自然資源局(DLNR)は22日(木)朝、絶滅の危機に瀕している38種、約8000匹のカタツムリを、カイルアからパールシティ地区の新しい住処に移送したとハワイ・ニュース・ナウが伝えている。
この引っ越し作戦は「カタツムリの大救出」(The Great Snail Bail)と呼ばれ、カタツムリたちはすべて箱に入れられた状態でH-3フリーウェイを移動した。
州のカタツムリ絶滅防止プログラムを数年間運営してきたデビッド・シスチョ博士は、「これらのカタツムリは、モンクシールのようなカリスマ的な大型種に劣らず重要だ。8000匹のモンクアザラシを移動させることを想像してみてほしい」と語っている。
カタツムリの管理人たちは、この引っ越しを成功させるために10台もの車を走らせたが、一度にある場所から別の場所へ移動させた保護種の数としては記録になるかもしれず、ギネスブックへの申請を検討中だという。
シスチョ氏は、「今回の移動は、おそらく過去最大かつ最速のものだったが、真面目な話、これらのカタツムリは貴重な公共信託資源だ。ハワイの森の宝石であり、炭鉱のカナリアのように原生林の健全性を知らせてくれる。森のカタツムリとはそういう役割を担っている」と語っている。
DLNRによると、チームは希少種をすべて一度に車に乗せることに現実的な危険性を認識しており、カタツムリを安全かつ効率的に輸送するために必要な予防措置が取られたという。自然保護資源執行局の係員も同行し、万が一の場合に備えた。
現在、パールシティの研究所では、170箱分の希少なカタツムリが新しい環境に適応している。
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写真:Shutterstock.com
(日刊サン 2023.6.23)