アメリカでは裏庭でニワトリやアヒルなどの家禽類を飼育している家庭は珍しくないが、米疾病予防管理センター(CDC)では、飼い主に対して、鳥類とキスをしたり密接な接触を控えるよう求めている。
サルモネラ菌の感染が増加しているためだとフォックス・ニュースが伝えている。
家禽が原因とされるサルモネラ菌感染を調査した結果、菌を保有している鳥類とキスをしたり抱きついたりすることによって、人間にも感染する恐れがあることがわかっており、注意を呼びかけている。
サルモネラ菌は糞口接触によって食中毒を引き起こすバクテリアで、動物と接触したり、糞に汚染された物質に触ることで感染することが多い。
そのためCDCでは、家禽の周囲で飲食をしないよう、注意を促している。
今年6月9日の時点で、家禽が原因とみられるサルモネラ菌感染が、全米の38州で219件も確認されている。
そのうち27人が入院、1人が死亡しているという。
感染したのは1歳から89歳までで、26%が5歳以下の子供だった。
CDCでは、5歳以下の子供を家禽に触らせないこと、子供が家禽の周囲に行くときには大人の監督の元で行うこと、家禽と接触した後には必ず手を洗うことなどを呼びかけている。
また、生まれた卵の殻にヒビが入っている場合には、すぐに捨てること、殻についた汚れはサンドペーパーやブラシ、布で拭き取ることが重要だ。
水で洗うことによって菌が殻の中に入り込む恐れがあるため、卵を洗うのは避けなければならない。冷蔵保存することでバクテリアの成長を抑えることができるが、卵を調理するときには完全に中まで火を通すことが重要だという。
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写真:Shutterstock.com
(日刊サン 2022.6.21)