6月16日(木曜日)、ロシア政府に大きな影響力を持つ人物が所有する巨大な豪華ヨットがホノルルに入港した、とハワイ・ニュース・ナウが伝えている。
この所有者がロシア政府とつながりがあるということで、先週アメリカ司法省がフィジー島で押収したものだ。
全長106メートルのスーパーヨット「アマディア号」は、ホノルル港ピア2に停泊し、FBIの捜査官と連邦保安官が船舶内を捜索している。
所有者と言われているのはソレイマン・ケリモフ氏で、同氏の資産は推定140億ドル(約1兆8890億円)、アマディア号の価値は3億ドル(約400億円)以上だという。
アメリカ司法省のメリック・ガーランド長官は先月行った会見で、ロシアによるウクライナ侵攻が続く中、ロシア政府と密接な関係のある人々の資産を押収することを発表している。
「ヨットでどこまで行こうが、資産をどれだけうまく隠そうが、アメリカ司法省はありとあらゆる手段を用いて発見し、必ず没収する」
ロシアのウラジミール・プーチン大統領と関係の深い人々に圧力をかけるための国際的な動きの一環として、十数隻のスーパーヨットが既に没収されている。
ガーランド長官は、「ウクライナで行われている殺戮と破壊を助長している人々に対し、容赦無く責任を追及をしていく」と述べている。
ケリモフ氏は、2018年にアメリカ合衆国から資金洗浄(マネーロンダリング)の容疑をかけられている。
今回没収された豪華ヨットには、ヘリポートや、複数のプールやバーがあるという。
ヨットは6月7日に押収されていたが、ヨットの乗務員および契約業者と米当局との間で合意ができなかったために運行に遅れが生じていた。
このヨットは、もうすぐカリフォルニアに向けて出航することになっている。
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写真:Shutterstock.com
(日刊サン 2022.6.17)