【ハワイニュース】アメリカ入国時に陰性証明提示は不要 規制撤廃に一部から懸念の声
これまでアメリカに入国の際には、飛行機搭乗前にコロナ検査を受けて陰性証明を提示することが義務付けられていたが、連邦政府は6月10日(金曜日)、この規制を撤廃した。
これにより、この夏、海外からの来訪客が大幅に増加すると見られている。
これを受けてハワイでは一部から懸念の声が上がっているとハワイ・ニュース・ナウが伝えている。
ハワイ大学で観光学を教えるジェリー・アグルサ教授はこの撤廃について、「タイミングが悪い」という。
「大抵の人は安全に旅行したいと考えており、特に日本人観光客は非常に危険を嫌う傾向があります。なので、今回の措置は、実質的にハワイにとって打撃となるかもしれません」
ハワイの観光業にとって日本人観光客は、非常に重要な位置を占めるという。
州観光局によると、2019年にハワイを訪れた日本人は150万人に上る。
ハワイ宿泊観光協会のムーフィ・ハネマン会長は、日本人は規制撤廃を願っているという。
アメリカ入国時のコロナ検査は撤廃されたものの、日本政府の方針で、日本に入国する際(日本人の帰国を含む)には、まだ検査を受け、陰性証明を提示する必要がある。
「人々ができるだけ簡単にハワイを訪れ、そして、帰国する際のハードルはできるだけ低くなるよう願っています」
一方、ハワイ州の住民は、コロナへの対応を緩めるべきではないという。
もし感染数が増加したら、観光客がハワイを訪れるのを躊躇する可能性があるからだ。
「昨年から、新型コロナ新規感染者数と陽性率を減少させるために、ずっと取り組んできています。ここへきてまた増加し、旅行者が減少するようなことになって欲しくはありません」
州における感染数は、ここ数週間増加してきた。
アメリカ疾病予防管理センター(CDC)では、屋内と公共輸送機関でのマスク着用を推奨している。
疫病専門家のデウルフ・ミラー氏は、アメリカ入国時のコロナ検査の撤廃を懸念していると述べている。
「感染数はまだ多く、病院にも多くの人が入院しています。医療関係者にも感染者がたくさんいるのです」
アメリカ入国時の検査の必要はなくなったものの、CDCでは、旅行前と後にコロナ検査を受けることを推奨している。
ミラー氏は、「みなさんにはできるだけ注意をして予防措置を取っていただきたいと思います」と述べている。
アメリカ国籍を持たない人は、アメリカへの入国時にワクチン接種証明を提示する必要がある。
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写真:Shutterstock.com
(日刊サン 2022.6.13)