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死んだクジラの胃袋の中にはお宝が

死んだクジラの胃袋の中にはお宝が

イエメンでの出来事だが、死んだクジラの胃袋に残っていた大量の未消化物質(およそ120キロ)がなんと150万ドル(16,000万円)で売れたという。

それは、イエメンのエイデン湾で浮かんでいたクジラの死骸の胃袋から採取されたアンバーグリスとして知られる有機物質の値段だとフォックスニュースが伝えている。

どういうことかというと、クジラは海中で一気に様々なものを口に入れて胃の中で消化するのだが、時には消化できない物質もあるのだそうだ。

それは内臓の炎症を起こさないための自己防衛システムの一部で、消化できなかった物質が胃の中に残り、臭気のあるアンバーグリスという有機物質としてとどまるという。

このアンバーグリスという物質は、香料を安定化させ保存料として香水業界で用いられる貴重なものらしい。

35人の漁師たちはクジラの死骸を湾で発見したとき、その臭いからアンバーグリスが胃袋の中にあるのではないかと考えて、その死骸を引き揚げてアンバーグリスを手に入れた。

280ポンドの重さのアンバーグリスはアラブ首相国連邦の業者に150万ドルで売られた。

その大金は35人の漁師のみんなで分けられて、車や住宅、ボートの購入に当てられたそうだが、地元の貧しい村にも寄付されたという。

イエメンは貧しい国で、国際連合の報告書によると、人口の80%にあたる2,410万人が人道的支援保護が必要な状態だと報告されている。

写真:Shutterstock.com

(日刊サン 2021.06.10)

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