ハワイモンクアザラシのカイウィが離乳行動
子どもを残してビーチを去る
ハワイモンクアザラシのカイウィ(RK96)が8日正午ごろ、子どもの「ロリイ」をカイマナビーチに残して泳ぎ去っていった。その様子を見守っていた何人かの人々は涙を浮かべていたが、実は悲しい出来事ではない。国立海洋大気庁(NOAA)漁業太平洋諸島地域ハワイモンクアザラシリカバリーコーディネーターのアンジェラ・アムリン氏は記者会見で次のように述べた。
「カイウィが子どもの側を突然離れて行ったのはモンクアザラシの母親の離乳行動であり、自然なことだ。ロリイは7日に生後6週間になった。モンクアザラシの母親は通常、5~7週間で離乳行動をとる。(過去のデータから)カイウィは通常、約42日で離乳行動をとることが分かっている」。
モンクアザラシは授乳中に餌を食べないため、体重が最大で3 分の1 まで減少する。離乳は母親の生存のためにも必要な行動だった。しかし、正午ごろにカイマナビーチを離れたカイウィは、その日の午後と夕方、ビーチに数回戻り、ロリイに寄り添っていたという。カイウィがロリイの元に戻ってこないことが確実になるまで待機した後、ロリイは人がほとんどいない安全な遠隔地に移される予定だ。
写真: Shutterstock.com
(日刊サン 2021.06.09)
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