米国疾病管理予防センター(CDC)の報告によると、ハワイは全米で2番目に溺死が多い州であることがわかったとホノルル・スター・アドバタイザーが伝えている。
メモリアルデーの連休が過ぎ、全米の多くの地域では学校が夏休みに入っており、近年問題になっているライフガード不足により、海やプールでの安全が脅かされているという。 米国ライフガード協会によると、ライフガードの不足は、2020年に新型コロナウイルスの流行が始まって以来続いており、30万以上ある米国の公共プールの3分の1が影響を受けているという。同団体の健康安全担当ディレクターであるバーナード・フィッシャー氏は、パンデミックによって「認定ライフガードは完全に白紙に戻ってしまった」と語っている。
また、ライフガードは2年ごとに再認定を受ける必要があり、このことも人手不足の一因になっている可能性がある。この深刻なライフガード不足により、夏の間、何千ものプールが閉鎖されたり、営業時間が短縮される可能性があるという。 全米溺死防止同盟(National Drowning Prevention Alliance)のエグゼクティブディレクターであるアダム・カッチマーチ氏は、溺死者は2020年以降減少していたが、パンデミックの発生により再び増加し始めたと述べた。同氏は安全を確保するためのライフガードが十分でなくても、営業継続を決める施設があることを懸念しているという。
「残念ながら、5~6年分のデータが揃うまでは、新しいトレンドが確立されたとは言えないが、あらゆる兆候から、パンデミック後の溺死者数は、この高い割合で安定していることがわかる」。
米国疾病管理予防センター(CDC)の報告によると、米国では毎年4000件以上、1日におよそ11件の意図しない溺死が起きている。2016年から2020年までの平均年齢調整溺死率は、人口10万人あたり1.28人となっている。
CDCによると、中でも4歳以下の子どもの溺死率が最も高く、そのほとんどがプールで発生している。 2016年から2020年までのCDCのデータによると、人口10万人あたりの溺死件数が最も多い10州は下記のとおり。
1 アラスカ州 4.75人
2 ハワイ州 3.09人
3 ルイジアナ州 2.20人
4 フロリダ州 2.03人
5 モンタナ州 1.96人
6 ミシシッピ州 1.93人
7 アーカンソー州 1.93人
8 ワイオミング州 1.88人
9 オクラホマ州 1.77人
10 アイダホ 1.73人
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