美しい長い爪は、見た目にはおしゃれなファッションかもしれないが、潜在的な感染症を引き起こす可能性のあるバクテリアが、その下に潜んでいる場合もあるとUSAトゥデイが伝えている。
アメリカン大学の微生物教授ジェフリー・カプラン氏は、「爪は長ければ長いだけ、バクテリアがつく表面積が大きくなります。爪の下に32種類のバクテリアと28種類の菌類が検出されたという研究結果も出ています」と述べている。
自然の長い爪、ジェルネイル、アクリルネイルなど、どのような種類であろうと、長い爪の下にはバクテリアが入りやすく、単に手を洗っただけではそれらを取り除くことができないという。
「こういったバクテリアは、爪による引っ掻き傷や爪噛み、鼻の穴に指を入れる仕草や指を舐めるなどの行為で、体内に入る可能性があるのです」
また、爪の下に入ったバクテリアや菌類によって、爪が感染して変形する場合もある。
1997年から1998年に、オクラホマ市民病院でバクテリアの院内感染が起こり、調査の結果、新生児病棟で死亡した16人の乳児のうちの半分の乳児と長い爪の下に潜むバクテリアとの関連が報告されている。
その後、病院では、新生児病棟で長い爪を禁止する措置が取られている。
一方で、ネイルケアの施術を行うネイル・テクニシャンからの反論もある。
「爪を長くしている人は、そのためにお金を払っているので、きちんと手入れをして清潔にしています。長かろうと短かろうと、手を見たときに爪が美しいのは気持ちが良いことなので、皆さんに爪の手入れをお勧めします」
写真:Shutterstock.com
(日刊サン 2022.5.3)
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