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血液バンク コロナ治療のために感染者の血漿を採取

コロナウィルス感染から回復した人から採取した血漿は、感染治療に有効なのではないかという全国的は研究の取り組みの一環として、ハワイ血液バンクは4月29日、ハワイ州で感染から回復した個人からの血漿の採取を開始したと発表した。

採取された血漿は、処理を施された後コロナ感染患者を治療している病院へ送られる。

ハワイ血液バンクCEOのキム・アン・グエン博士によると、感染から回復した元患者からの血漿は4月27日に最初の採取が行われており、今は処理をしている段階で、もうすぐ病院へ送られるという。

これは政府機関と民間団体が協力して行う試みであり、プロセスとしては、まず血漿のドナーを見つけ、血漿輸血によって治療できそうな患者を特定し、その患者に、実験的治療として「コロナウィルス感染からの回復期にある血漿」と投与するという連邦政府が承認するであろう臨床実験に参加してもらうというものである。

グエン博士は、「私たちは医療関係者と協力して今回の研究に貢献し、この実験的治療を地域での治療法の一つにすることができることを誇りに思う」と述べた。

参加しているのは、血液バンクの他に、クイーンズヘルスシステム、ハワイパシフィックヘルス、カイザーパーマネンテ、州保健局、ハワイ大学医学部とその他の臨床検査機関である。

4月29日時点で、ハワイ州で確認されたウィルス感染症例数は613人、そのうち69人が入院を必要とする重症者で、16人が死亡し、全体の84%である516人が既に回復した。

世界中では、300万人以上が感染し、22万8千人以上が死亡しているが、ワクチンや承認治療薬はまだ確立していない。

カイザーパーマネンテのコリス博士は、「目の前に患者がいるのに、有効な治療がないというのはやり切れない。この研究の成果に期待したい」と述べた。

コリス博士によると、この血漿を用いる治療方法は、新型コロナウィルス感染の治療としては臨床実験の段階であるが、SARSやMERSなどの過去の感染症治療には既に用いられていた。

 

(日刊サン 2020.4.30)

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