ハワイ最大の銀行の親会社であるファースト・ハワイアン Inc. は、2022年第1四半期に純利益がわずかに増加し、ウォール街の予想を上回ったとホノルル・スター・アドバタイザーが伝えている。
同社が22日に発表した第1四半期の収益は、前年同期の5690万ドル(約73億円)(1株当たり44セント)に対し、5772万ドル(約74億円)(1株当たり45セント)となっている。
ザックス・インベストメント・リサーチ社が調査したアナリスト4名の予想平均は、1株当たり42セントの利益だった。
ファースト・ハワイアンの会長、社長兼CEOのボブ・ハリソン氏は、四半期報告書の中で、「2022年は好調な出だしであることを報告できることを嬉しく思う。収益が良く、個人預金と法人預金が引き続き増加し、信用の質も優れた状態を維持した」と述べている。
報告書発表後、アナリストや投資家との電話会議で同氏は、新型コロナの規制が解除され、より多くの観光客がハワイに戻ることで経済が改善している、と楽観的な見通しを示した。
2022年第1四半期の預金総額は223億ドル(約2兆8600億円)で、前年同期の201億ドル(約2兆5780億円)から10%以上増加したという。
貸出金とリースの合計は、2021年第1四半期の133億ドル(約1兆7千億円)に対して、直近の四半期では約3%減少して129億ドル(約1兆6500億円)となった。
報告書によると、銀行が融資で生み出した額と預金で支払った額の差額である純利息収益は、前年同期の1億2916万ドル(約165億円)から3.6%増加し、1億3390万ドル(約172億円)に達した。
ファースト・ハワイアンの取締役会は、同社の株式配当を1株あたり26セントに据え置き、5月23日の営業終了時点の登録株主に対して、6月3日に支払うこととした。
株式市場全体が大きく下落する中、22日の終わり値は1.15ドル(4%)安の26.34ドルだった。
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写真: Shutterstock.com
(日刊サン 2022.4.25)