ハワイ島警察は、ハワイ島の窃盗団による、ガスタンクに穴をあけてガソリンを盗む事件が今年に入ってから多数発生していると発表した。KHON2が伝えている。
ケアアウに住むアレクサンダー・ザミスさんは、イースターの前日に自分のトラックに乗ったところ、走行可能距離がゼロになっていることに気づいたという。友人がガソリンスタンドに行き、ガソリンを入れ始めると、底からガソリンが漏れ出てきたため、車の下を調べてみたところ、ガソリンタンクに丸い穴が開けられていたという。
その5日後、マウンテンビュー地区のグレン&シェリー・ピアソン夫婦が標的にされた。グレンさんはある晩、ガソリンを満タンにしてハイウェイ11号線沿いに車を停めていたが、1時間以上経って車に戻ると、ガソリンは半分になっていたという。「一晩中ガソリンが漏れてもわかるようにと、下に段ボールを敷いたが、何も漏れている形跡がなかった」とシェリーさんは語る。その時は平らな私道に駐車していたが、翌日、丘の上に駐車し、車から降りたところ、ガソリンが流れ出ているのを発見したという。
ハワイ警察によると、ハワイ島では今年に入ってからガスタンクのパンクや燃料の盗難が17件報告されている。ほぼすべてのケースが夜間に人通りの少ない場所で発生しており、地面から高い位置にあるトラックやSUVを狙ったものが多いという。ハワイ警察は、ドライバーに対し、明るく人通りの多い場所や警備のある場所に駐車するよう呼びかけている。
スミダ・オート・リペアーの技術者であるジュアン・ヴァルディーズさんによると、ホノルルではガソリン価格が下がってから、このような事件はあまり起きておらず、以前はガソリンタンクの修理が月に10件ほどあったが、現在では月に2~3回ほどだという。また、ガソリンタンクにはさまざまなサイズがあり、交換には費用がかかるという。「車によって異なるが、部品代と取り付け代だけで900ドル以上かかることがある」と語っている。
なお、今回ガソリン盗難の被害に遭ったザミスさんもピアソン夫妻も、修理キットを30ドル以下で購入しガソリンタンクを修理したが、ヴァルディーズさんは、それらは一時的な修理に過ぎず、最終的にはタンクを交換する必要があると警告している。
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写真:Shutterstock.com
(日刊サン 2023.4.19)