ハワイ州の雇用市場、好転の兆し
パンデミック下でハワイ州の失業率は劇的に上昇した。しかし最近、少しずつではあるが経済復興が進んでいる。KHON2は、現在の雇用市場について次のように報じた。
採用・人事コンサルティング会社のクマベ氏によると、現在、ハワイでは経理の分野で大きな雇用機会がある一方、接客業にも希望が見えて始めているという。経理分野の雇用機会は、新入社員から管理職まで幅広いポジションに向けて門戸が開かれている。クマベ氏は「我々が扱っている企業の中には10のポジションを探している会計事務所もある。これは、税法の変更及びPPPに今後起こるであろうことを考えると、理にかなっている」と述べた。
クマべ氏は「ここ最近、雇用市場は劇的に好転している」とする一方、「失業した人々の多くは、ホテルや航空会社など得意分野の仕事に戻ろうとしており、まったく新しいキャリアを探しているわけではない」と話した。例えば、ハワイ州の各ホテルでは現在、パンデミック以前に比べて3割から5割の従業員で運営されているという。
ハワイ宿泊観光協会のムフィ・ハンネマン氏は「再び多くの人々がハワイを訪問し始めているものの、飲食やイベントなどを扱う業界は未だ完全に復興していない」と語る。その結果、ホテル業界は接客従事者よりも先にハウスキーパーを再雇用し始めているという。ハワイ・ヘルスケア協会のヒルトン・レーセル氏は「病院や介護施設が数ヶ月にわたって閉鎖されたことで、多くの従業員が必要なトレーニングを受けられなかった」と述べた。また、失業したことでヘルスケア分野の資格取得やトレーニングにかかる費用や時間を得ることが難しい人も多い。ハワイ・ヘルスケア協会は現在、そういった人々に資金提供するためのプログラムに取り組んでいるという。
(日刊サン 2021.04.13)
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