ホノルルのマッカリー地区で5日、16歳の少年が警官の銃撃により死亡した事件で、警察は関与した3人の警官が当時身に付けていたボディカメラの映像を検証しているとホノルル・スター・アドバタイザーが報じている。少年が運転していた盗難車の白のホンダ・シビックは、事件前に起こった複数の犯罪に関連していると見られている。

少年が運転する車は、アイナハイナ公園からの長い道のりを警察車両に追跡された後、マッカリー運河に転落。追跡はホノルルの東側から、人の多い住宅商業地域であるドン・キホーテ・カヘカ店周辺まで及んだ。この車は、警察に発見される20分前にモイリイリで発生した武装強盗、カイムキで発生した強盗と車の盗難、ワイキキで発生したひったくり、車自体の窃盗などの他の犯罪に関連していると見られている。

ホノルル検死官事務所は6日、警察官に銃で殺傷された16歳の少年に関する情報を公開するのは時期尚早だとし、現在も検死は途中段階にあると述べている。スーザン・バラードホノルル警察署長は5日に行われた記者会見で、「現場にいた3人の警察官は7発から8発の銃弾を発射した。少年が運転していたホンダがカラカウア運河へ転落する直前、警察官の1人が運転手に致命的な負傷を負わせた」と述べた。この銃撃で同乗していた18歳の少年が重傷を負い、もう1人の容疑者は車が転落した際に軽傷を負った。同じく14歳の少年が銃によるものではない重傷を負って救急医療室に搬送され、22歳の男は軽傷を負ったが治療を拒否したという。軽傷を負った16歳の少年は勾留された。

同乗者の1人マーク・シカップ（18）容疑者は、第１級殺人未遂、麻薬取引法違反、第２級無許可車両侵入の3件の容疑で午後5時5分に現場で逮捕された。また、ケアリ・N・フェルナンデス(21)容疑者も午後5時30分に現場近くで逮捕され、第２級無許可車両侵入の疑いで起訴された。警察は、容疑者らの車がカラカウア・アベニューとフィリップ・ストリート交差点近くのカラカウア運河に転落する直前、乗っていた容疑者6人のうちの1人が銃を投げ捨てた可能性があるとし、現在も現場周辺を捜索している。現場にいた警察官の1人は「容疑者らの車に接近した最初の段階で、座席に銃器のようなものを見た」と話しているという。

ホノルル警察署のスポークス・パーソンは6日、「現場周辺で銃は見つかっていない」とスター・アドバタイザーの質問に対しコメントした。ボディカメラの映像は公開されていない。