中国の若き発明家が、新型コロナのロックダウンで恋人に会えなくなったことをきっかけに作ったリモートで使えるキス・デバイスが、わずか数週間ですでに数千台を売り上げているという。
ロイター通信によると、「ロックダウンのために恋人に会うことができなかった」と語る発明者のザオ・ジアンボ氏は、キス・デバイスのアイデアを思いついた当時、北京映画学院の学生で、ロックダウン中の電話ではカップルの間に肉体的な親密さがないことをテーマに卒業制作を行ったという。
中国は、世界で最も厳しいロックダウン命令を発令し、コロナウイルスに対してゼロ・トレランス政策を実施したため、住民はアパートや家に閉じ込められることが多かった。
ザオ氏は、北京の企業Siweifusheと組み、1月22日(日)にキス・マシン「MUA」をリリースした。MUAは、誰かが誰かにキスをするときの音にちなんで名付けられたという。カップルで使用するように設計されており、スマートフォンにアプリをダウンロードして2台のMUAデバイスをリンクさせるとマシンが作動し、キスをされるとキスを返す仕組みになっている。MUAデバイスはスマートフォンに装着できる仕様になっている。
MUAは、シリコン製のユニセックスな唇のペアで、異なる色が用意されており、中国で260元(約4950円)で販売されている。販売開始から2週間で3000台以上が売れ、さらに2万台の注文が入ったとザオ氏は語っている。
しかし、一部のユーザーからは、マシンに舌が搭載されていないことに対する批判や、この商品自体が不快であるといった意見も上がっている。また、ポルノ目的で使用される可能性があると主張する人もいる。
Siweifushe社は中国のエロティックなオンラインコンテンツに関する厳しい規制を遵守しているが、「人々がこの装置をどう使うかについては、我々にできることはほとんどない」とザオ氏は述べている。
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写真:Shutterstock.com
(日刊サン 2023.3.24)