ホノルルのワード・アベニューにあるクラオカフア・アパートメントは、高齢のホームレスの人々が普通の生活に戻るための様々な支援を受ける間に居住する場所だ。
居住するのは62歳以上で、ほとんどの人が障害を持っている。
そこのエレベーターが故障したまま動かない状態が続いていると、ハワイ・ニュース・ナウが伝えている。
一時的な故障であれば大した不便はないが、長期間となると障害のある高齢者にとっては大きな不安となる。
グレン・マーレイさんは「私は膝に軟骨がないために、骨と骨が直接ぶつかって階段を使うたびに非常に痛むのです」と述べている。
アパートメントにはエレベーターが1機だけで、少なくとも2週間は故障が続いているため、居住者は部屋に籠るか、階段を使うしかない状況だという。
車椅子の妻がいるロニー・ロバーツさんは「妻は外に出ることができません。車椅子が重いので、私が車椅子を抱えて階段を上り下りできないし、妻を運ぶこともできません」
このアパートメントはハワイ州福祉局のもので、非営利団体「ハウジング・ソリューションズ」に運営を委託している。
州福祉局が3月21日(月曜日)に発表した書面によると、ハウジング・ソリューションズはエレベーターの修理を依頼しているが、修理が完了するまでの間、支援が必要な居住者には別の住居を提供するとしている。
しかし、居住者らは、状況がどうなっているのかという質問に対して運営側がまったく情報を提供していないことが問題だとしている。
ロバーツさんは「エレベーターを修理しようとする気がないのです。ただ何もせず、私たちに階段を上り下りさせているのです。高齢者だからということで軽蔑されているのです」と述べている。
マーレイさんは「普通の市民として扱われていません。高齢者にも尊厳が必要ですが、ここにはないのです」と述べている。
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写真: Shutterstock.com
(日刊サン 2022.3.22)