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【ハワイニュース】水不足が深刻で経済にも打撃の懸念 さらなる節水の要請

この夏ハワイでは深刻な水不足が懸念されている。

レッドヒル燃料保存施設からの燃料漏れが原因とみられる海軍の水道水汚染問題で、タンクの近くにあるハラワ水脈とその他2つの水脈からの供給が停止されているためだ。

水道局によると、3つの水脈からの水供給停止、2カ所の主要なポンプ施設の故障、そして春から夏にかけての乾燥した気候、という全てが重なった場合には最悪の事態が予測されるとKHONが伝えている。

そのため水道局では、あらゆる方面に節水をすることを求めているという。

まず、水道局は、州上院議会の衛生、水道、土地に関するそれぞれの委員会において、新しい住宅建築許可を停止するよう求めている。

水道局のチーフエンジニアのアーネスト・ラウ氏は委員会で次のように語っている。

「今のこのような状況で、どのようにしたら安全な水道サービスを新しい住宅プロジェクトに供給できるというのでしょうか? 水道システムの需要が大きくなっている中で、どうやって水不足と経済成長とのバランスをとるのでしょうか?」

産業界からも、公共衛生に不可欠な水道を確保するために水道局への協力を惜しまないという声が上がっている一方、新しい住宅建設の停止はオアフ島の住宅不足に拍車をかける可能性があるとの懸念の声が上がっている。

ホノルル不動産協会の会長であるチャド・タケスエ氏は「より手頃な価格の住宅に対する需要が非常に高まっており、それに答えるための住宅建設プロジェクトが計画されている中で、建築許可の停止という状況は大きな打撃となるのではないかと心配しています」と述べている。

開発業社は水使用量を減らすために、より節水効果のある蛇口や家電製品、雨水利用などの様々な方法を模索しているが、それには費用がかかる。

水道局のラウ氏は「確かにそれには費用がかかります。しかし、そういった対策をしなければ、今の水道システムにさらなる負荷がかかるのです」と反論している。

現在オアフ島では、売りに出されている住宅数が少ないために価格高騰が起こっている。

新型コロナウィルス感染拡大が始まった頃から、売りに出される住宅数が減少していること、そして、住宅ローンの金利が非常に低いことから買い手が増えたことで、需要が供給に追いつかない状況が続き、今年のホノルルの戸建て住宅の中間価格は昨年から22.6%上がって1,125,000ドル(およそ13,580万円)となっている。

「すでに住宅の供給数が足りていない中で、新しい建設が進まなければ、さらに価格が上がってしまいます」

水道局では最悪の事態を避けるためにも、オアフ島住民に節水を心がけ、10%の削減を要請している。

また長期的対策として、水道局は供給が停止された3つの水脈の代わりとして、ワイマルとパールシティで5カ所から6カ所の新しい井戸を掘ることで、水の供給量を増加しようとしている。

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写真: Shutterstock.com

 

(日刊サン 2022.3.22)

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