ビーチの野宿者に関連する問題に対処するため、ワイキキのロイヤルハワイアン・ビーチでは、17日(金)より早朝にビーチの一時閉鎖が行われるとホノルル・スター・アドバタイザーが伝えている。
ワイキキビーチ特別改善地区協会は今月1日、ロイヤルハワイアンの海岸突起からモアナサーフライダーの先のクヒオ・ビーチパークの端までの象徴的なビーチで、毎日午前2時から5時までの3時間の閉鎖を実施した。
14日(火)のワイキキ近隣委員会の会議で、同協会のリック・エグド会長は、過去2週間にわたり「警告を出し続けてきた」と述べた。現在、隣接するクヒオ・ビーチパークやフォート・デ・ルーシー・ビーチでは、ホノルル市による夜間閉鎖が行われており、時間中はビーチを横切ることはできるが、ビーチをうろつく、座る、寝転ぶ、私物を置く等の行為が禁止されている。今回、ロイヤルハワイアン・ビーチでもこれと同様の閉鎖を行うとしている。なお、ビーチの一時閉鎖の施行は、ホノルル警察と州土地自然資源局(DLNR)の保護資源施行課が担当する。
今回一時閉鎖がスタートするビーチは公共アクセスのある私有地であり、一時閉鎖のルールに違反した者は不法侵入にあたり、通報や逮捕の対象になるため注意が必要だ。
これまで、ホテル経営者やビーチの売店経営者を含むワイキキの関係者から、近隣の市のビーチが閉鎖されている夜間早朝、閉鎖時間のないロイヤルハワイアン・ビーチにホームレスが集まり、不衛生で、時には危険な状況を作り出していると不満の声が上がっていた。ワイキキ近隣委員会のボブ・フィンリー委員長は、特にサーファーをはじめとする早朝のビーチ利用者から多くの苦情が寄せられていることに触れ、「大金を払ってホテルを利用する人たちだけでなく、地元住民のためにも、ビーチに針や割れたガラス、ゴミが散乱しないよう対策すべき」と述べた。
現在、ワイキキでは、公園ごとに一時閉鎖のルールが異なり、クヒオ・ビーチパークとデューク・カハナモク・ビーチパークでは午前2時から5時まで、カピオラニ・ビーチパークでは午前0時から5時までが閉鎖時間に指定されている。今回、ロイヤルハワイアン・ビーチでは午前2時から5時までが閉鎖時間となるが、将来的に午前0時から閉鎖することも議論されているという。
ビーチの一時閉鎖に対し、反対意見もある。ハワイ米国自由人権協会の法務部長であるウーキー・キム氏は、オアフ島のホームレスの人数に対しシェルターが不足していることを指摘し、一時封鎖を「残酷で異常な罰」と非難。「特定の地理的な場所で行われるこの施策は、住居を持たない人々を立ち直れないリスクにさらすことになる」と述べている。
シェアする
写真:Shutterstock.com
(日刊サン 2023.3.16)