デービッド・イゲ知事が8日(火曜日)午後に会見を開き、ハワイ州内における屋内でのマスク着用ルールを3月25日で解除することを発表した。
これを受けて、ハワイ州教育局の暫定教育長であるキース・ハヤシ氏は、公立学校で屋内でのマスク着用については現行のまま必須だが、屋外でのマスク着用については3月9日から任意とすると発表したと、ホノルル・スター・アドバタイザーが伝えている。
州内257の公立学校と州教育局の全ての施設、在籍するおよそ16万人の生徒児童、42,600人の教職員、学校を訪問する人々や契約業者など関係者全ては、屋内でのマスク着用を今後も引き続き求められる。
公立学校で屋内でのマスク着用が求められる理由は、州衛生局が「学校や公共交通機関、刑務所など、人口が密集している状況の中ではマスク着用が望ましい」としたからだ。
ただし、州内に37ある公立チャーター・スクールに関してはそれぞれが独立運営されているため、マスク着用については学校の判断となる。
ハヤシ氏は「数値が正しい方向へ動いていることから今回の決定となりました。公立学校におけるコロナ感染数は、直近7週間ずっと減少し続けています。オミクロン株が猛威をふるっていた1月のピーク時からは98%の減少となっています。児童生徒の皆さん、教職員、家族の方々のパンデミック中のマスク着用に感謝します。皆さんのご協力のおかげで今の状況にたどり着けたのです」と述べている。
今回の決定は保護者から歓迎の声が上がっている。
カイルアにあるモカプ小学校に子供2人を通わせているモーリーン・レンツィさんは2週間前から屋外でのマスク着用ルールを緩和するように署名活動を行ってきたが、「屋外でのマスクは任意とする今回のルール緩和措置に感謝します」と述べている。
一方で、今後も屋外でマスクを着用し続ける子供たちに対していじめが行われるのではないかと懸念する保護者もいる。
「屋内でも屋外でもずっとマスク着用を続ける子供たちを学校が守ってくれることを希望します」
イゲ知事の会見に同席した州疫病対策担当のサラ・ケンブル氏は、学校での屋内マスク着用を緩和することを推奨するための何らかの数値的な指針があるのかどうかを質問され、次のように答えている。
「一般の地域コミュニティーに関しては入院患者数を指針としていますが、学校に関しては欠席率や、地域コミュニティーの感染状況と対面授業の関連など、様々な要因を考慮する必要があります」
米疾病予防管理センター(CDC)の最新のガイドラインによると、感染の危険性が「低」あるいは「中」とされた地域では、学校の屋外でのマスク着用は必要ないとされている。
ハワイ州の全ての地域は、現時点で感染の危険性は「低」となっている。
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写真: Shutterstock.com
(日刊サン 2022.3.9)