3月6日(日曜日)午後にカネオヘにあるハワイ州精神医療施設から逃走した29歳の男性容疑者が確保されたとハワイ・ニュース・ナウが伝えている。
逃走していたのはアンドリュー・シュミッケ容疑者で6日午後12時30分ごろ逃走する姿を運転手に目撃されている。
シュミッケ容疑者は椅子を使って小屋の上に上り、そこから施設の屋根へと進み、フェンスを飛び越えて草むらへ逃走したとみられている。
保安局によると7日(月曜日)午後カネオヘで確保され、引き続き鑑定のために医療施設へ戻されている。
シュミッケ容疑者は逃走について事前に施設スタッフに話しており、フェンスを飛び越えれば良いと言っていたという。
今回の逃走によって精神医療施設の安全性に問題があることが浮き彫りとなった。
施設があるカネオヘ地区選出の州上院議員のジャレット・ケオホカロレ氏は事件について「非常に大きな問題で住民にも懸念が広がっています」と述べている。
「ハワイ州議会は1億6,000万ドル(およそ185億円)をかけて最新の精神医療施設の建設を可決したのです。そして医療施設は1年ほど前に完成しているのに、まだ使用されていない状態です」
関係者は新しい施設への移動ができないことに関して、一部の修理が必要であることやセキュリティー計画の変更が必要であることなどを理由として挙げているが、それに対してケオホカロレ氏は「それは移動ができないことに対する十分な理由とは言えません。州の精神医療施設内に収容されている人々の中で危険だと思われる患者をできるだけ早く厳しいセキュリティー体制の施設へ移動させる必要があります」と述べている。
記録によると、シュミッケ容疑者には交通違反から昨年7月に起こった刺傷事件まで50件以上の犯罪歴があり、精神障害があると裁判官が判断したために昨年12月から州の精神医療施設に収容されていた。
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写真: Shutterstock.com
(日刊サン 2022.3.8)