前ホノルル市長であるカーク・コールドウェル氏は次の知事選に出馬することを正式に発表し、新聞などに選挙キャンペーン広告の掲載を開始したとホノルル・スター・アドバタイザーが伝えている。
コールドウェル氏の選挙広告には「たとえ私が選挙に勝てると思わない人がいても(Even if some don’t think I can win)」という見出しがついている。
コールドウェル氏は3月2日(水曜日)に声明を発表し「(この見出しについて)私は知事選について非常に現実的であることを皆さんに知っていただきたいと思いました。私は市長として、時には厳しく、時には皆さんからの支持を受けないような決断もしてきました。しかし、住民の健康と安全を守ることは、政治的な人気よりも重要なことなのです」と述べている。
選挙広告には、州内により手頃な価格の住宅を数多く建設する、食品や医薬品などに消費税をかけない、中低所得層には州所得税を免除する、ホノルル高速鉄道はハワイ大学まで延長するなど、コールドウェル氏が当選した場合に実現させていきたい事柄も明記されている。
ハワイ先住民族に対する住宅建設、気候変動のための抜本的な政策、州内のハイウェイ修復なども謳われている。
ハワイ州の予備選挙は8月13日に行われることになっており、現時点では現副州知事であるジョッシュ・グリーン氏、元知事夫人であるヴィッキー・カエタノ氏の2人が主な候補者となっている。
選挙前の世論調査とキャンペーンに対する寄付金額からグリーン氏がリードしていると見られているが、コールドウェル氏は2012年から2期にわたって市長を務めた実績から、指導者としての課題を理解しており「難しい決断をしなければならず、その決断の責任をたった1人で負うということがどのようなことなのか私は理解しています。新型コロナウィルス感染という暗い雲から解放されてきた今、ハワイ州は別の問題に直面しています。経験のない指導者の手に将来を託すような時ではないのです。私は皆さんと共により明るく、より強く、より回復力のあるハワイにしていきたいと考えています」と述べている。
シェアする
写真: Shutterstock.com
(日刊サン 2022.3.3)