2018年に起きたキラウエア噴火によってハワイ火山国立公園内にあった観測所施設は修復不可能なダメージを受けたが、それに代わる新施設がハワイ島ヒロに建設予定であることがわかった。
ホノルル・スター・アドバタイザーの報道によると、アメリカ地質調査所(USGS)は、ヒロのコモハナ・ストリートとノヴェロ・ロード付近にある州有地に、6000万ドル以上の3階建ての建物を提案している。
環境アセスメント草案によると、6万平方フィート(約1686坪)の建物には、ハワイ火山観測所と、現在国立公園内の「標準以下」の施設にあたるUSGSの別組織である太平洋諸島生態系研究センターの、両方の研究者が入居する予定とのこと。
建設予定地は、ハワイ大学ヒロ校から通りをはさんだ向かいに位置し、米国森林局太平洋諸島林業研究所と米国太平洋盆地農業研究センターに隣接。新しい建物は、ハワイ火山観測所と太平洋諸島生態系研究センターのオフィスと会議室、研究室、倉庫、オペレーション/モニタリングセンターを備えた「統合科学ハブ」となる。
また、これとは別に、ハワイ火山国立公園内のクレーター・リム・ドライブから1マイル(約1.6キロ)ほど離れたキラウエア軍キャンプに隣接する山頂地区に、ハワイ火山観測所と太平洋諸島生態系研究センターの現場スタッフのための小規模な事業所の新設計画も挙がっている。
一方、国立公園局は、旧ジャガー博物館に隣接するウエカフナ展望エリアの修復、クレーター・リム・ドライブの整備、ジャガー博物館に代わるビジターセンターの建設など、山頂地区の修復に2800万ドルを投じる計画を提案している。
既存のキラウエア・ビジターセンターは、引き続き公園本部として機能しつつ、屋内公園プログラム、特別イベント、教育プログラム用のスペースとしても活用される。
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写真:Shutterstock.com
(日刊サン 2023.3.2)