ハワイ州最低賃金 上がる可能性も?
連邦政府では最低賃金を15ドルにすることを検討中とニュースで最近取り沙汰されているが、ハワイ州での最低賃金を12ドルにあげることが現在ハワイ州上院議会で検討されているとホノルル・スター・アドバタイザーが伝えている。
ハワイ州における最低賃金は2018年から10.10ドルであるが、この金額は週40時間のフルタイムの年収にすると21,000ドルとなる。
インフレが続くことを考えると賃金の引き上げなしでは価値は下がっていくわけだが、雇用主側からは、新型コロナウィルス感染で大打撃を受けた中で今は最低賃金をあげるべきではないという声が出ている。
この上院法案は2月22日に複数の委員会で承認されており、もうすぐ上院議会全体の採決にかけられることになっているものの、もし上院で可決されたとしても下院を通るかどうかは不明だいう。
ハワイ・レストラン協会は公聴会で「多くのハワイのビジネスは苦しんでいることをわかってもらいたい。今は賃上げにふさわしい時ではない」と反対意見を述べている。
このような反対意見は、商工会議所や食品業界協会、小売業協会などを含めた多くの団体及び多くの個人経営者から寄せられている。
「気違い沙汰だ。会社は倒産寸前で苦しんでいるときに最低賃金を上げようと考えるなんて信じられない。会社が倒産したら雇用はなくなるというのに」
一方、労働組合を中心に最低賃金を上げるよう求めている人々もいる。
ハワイ州では現在10.10ドルの最低賃金は2022年7月から12ドルに上がることがすでに決定しているが、2026年までに17ドルにするように求めている。
最低賃金が上がれば人々がもっと消費をするようになるため事業も良くなるという主張だ。
「ハワイの生活費の高さにあった賃金が必要だ。このままでは多くの労働者が貧困に陥ってしまい、州経済は縮小していくだろう」
最低賃金が上がるかどうか州議会での結果が待たれる。
(日刊サン 2021.2.23)
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