ミシガン州にあるカフェのサーバー(ウェイトレス)が1万ドルのチップを受け取り、その時間シフトに入っていた他の従業員と分け合ったというニュースが全米を賑わせたが、その翌週にサーバーが解雇される事態に発展したとWNDUが伝えている。
ベントン・ハーバーにある「メイソン・ジャー・カフェ」で働いていたシングルマザーのリンジー・ボイドさんは、5日(月)、忙しいランチタイムに訪れたある男性客から1万ドルのチップを受け取った。会計は30ドルほどだったが、男性は友人の葬儀のためにこの町を訪れており、高額なチップは友人に敬意を表するものだったという。ボイドさんは、その時にシフトに入っていた7人の従業員とチップを均等に分け合った。
ここまでは、アメリカではよくある「心温まるストーリー」だった。ところが1週間後、その歯車は狂った。ホイドさんによると、同僚たちは多額のチップの分配に不満を抱いていたため、彼女は経営陣に相談した。「私は少なくとも彼らに、いろいろなことが言われていることを知らせたし、そのような噂や反感に対処してほしかった」
ところが経営陣は、ボイドさんを解雇することで従業員の反感に対処した。ボイドさんはそれを不当に感じ、解雇とその経緯をソーシャルメディアに投稿したところ、雇い主が彼女を脅し始めたという。「法的措置を取ると告げられ、弁護士に追われたくなかったら、投稿を削除する必要があると言われた」
ボイドさんは脅迫電話を録音した。なお、ミシガン州は一党独裁の州なので、州民は電話を録音する権利を有している。音源には彼女自身の鋭い質問も含め、電話でのやりとりが収められている。
ボイドさんは、「私はテレビで、チップを喜んで分けたことをとても褒められた。でも、素晴らしい従業員だと言われた翌週には解雇されたことに傷ついている」と語り、現在でも動揺している様子を見せた。彼女は現在弁護士を雇っているが、それは脅迫されたことに対処しているだけで、今のところカフェに対して法的措置を取るつもりはないと述べている。
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