レストランの閉店が相次いでおり、今月だけでも数店舗が閉店の決断を発表しているとKHON2が伝えている。
原因は、運営に必要な従業員が確保できないことだという。
チャイナタウンにある「リトル・ヌードル・ハウス」は、20年以上も地元で親しまれてきているレストランだが、オーナーのデービッド・チャン氏によると、以前は40人ほどの従業員がいたものの、現在では家族の助けを借りなければならず、現行10人ほどの従業員の大半が親族だという。
「閉店を決めたのは、家族の健康を考えてのことでもある。彼らに無理をさせてまで続けるわけにはいかない。難しい決断ではあるが、潮時かもしれない」
また、同様にチャイナタウンに店を構える「ピッグ&ザ・レディー」も、7年間営業していたワード地区の姉妹店「ザ・ピギー・スモールズ」を閉じ、従業員を本店へ移動させるという。
レストラン・チェーンも同じ問題で、閉店せざるを得ない状況にある。
「アウトバック・ステーキハウス」は、ハワイの2店舗を閉店すると発表したばかりだ。
カポレイで10年以上営業を続けてきた「ルビー・チューズデー」も今週店を閉じるという。
経営者のニック・ナカシマ氏は、人手不足と売り上げの低下がその理由だとし、次のように述べている。
「本来なら利益を多く上げなければならない時期に人員を確保できず、金曜と土曜の夜も営業時間を短縮したが、それでもうまくいかない」
ナカシマ氏によると、レストランに限らず、物価の安いアメリカ本土へ労働力が流出しているという根本的な問題もあるという。
「本当に多くの働き手が本土へ移り住んでいる。向こうでは、同程度の収入であっても、住宅費は約半分ですむ。要するにハワイの住宅費が高すぎて、住み続けられないということだ」
ハワイの生活費の高さは、民間企業や政府においても、最優先課題となっている。
チャン氏は、レストラン業からしばらく離れるものの、これが終わりではなく、状況が好転したら、また新しい事業を始めたいと考えているという。
「市場が落ち着いて、働いてくれる人々が戻ってきたら、新しくやり直す」
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写真:Shutterstock.com
(日刊サン 2023.2.21)