先週1月29日(土曜日)の夜10時30分ごろ、アグスティン・デラ・クルーズさん(73歳)はマウイ島ラハイナで自転車に乗って自宅に帰る途中、後ろから走ってきた車にはねられ、その車はそのまま現場から逃走した。
デラ・クルーズさんはその後死亡が確認されたとハワイ・ニュース・ナウが伝えている。
現場を通りかかって、すぐにデラ・クルーズさんを助けようとしたエレオラ・ミラーさんは「男性が路上に倒れていて、誰かがひき逃げだと叫んだんです。人にぶつかって、その人が倒れて路上に横たわっているのに、そのままにして逃げるなんてひどすぎます」と述べている。
デラ・クルーズさんはフィリピンからハワイに移住してきた移民で、家族に良い暮らしをさせてやりたいと懸命に働いてきたという。
息子のアランさんは「私の父は本当に素晴らし人です。彼は私たち家族に全てを与えてくれました。欲しいもの全てです」と述べている。
デラ・クルーズさんはその夜、本業の仕事とは別の2つ目の仕事からの帰り道ではねられて死亡した。
マウイ警察の交通事故担当をしているウィリアム・ハンキンス警部補によると「犯人は73歳の男性が仕事から自転車に乗って帰るところを、酔っぱらった運転手が後ろからぶつかって殺したのです」と述べている。
「男性は何も悪いことをしていないのに、これはフェアではありません。防ぐことができたのです。(酒を飲んだら運転しないという)正しい選択をしない限り、このような悲劇は続きます。私たちにはもっと厳しい法律が必要です。簡単なことです」
マウイ警察はひき逃げをした犯人としてサウル・ロペス・マルチネス(52歳)を発見して過失致死の容疑で逮捕した。
マルティネスは運転免許停止中で、飲酒運転の常習犯だったという。
以前に2回飲酒運転で有罪になっており、しかも2回目の有罪を認めたのは今回の事故を起こす5日前の1月24日だった。
アランさんは「私たちは父のために正義を求めています」と述べている。
デラ・クルーズさんには51年連れ添った妻、6人の子供、20人の孫、3人のひ孫がいるが、家族はGoGundMeのページを立ち上げて、葬式費用のための寄付を求めている。
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写真:
(日刊サン 2022.2.1)