アラモアナセンター付近で23日(火)に起きた化学薬品による襲撃事件の容疑者が逮捕され、殺人未遂と暴行で起訴されたと当局が27日(土)に発表した。
ハワイ・ニュース・ナウの報道によると、警察は、25日(木)、ニミッツ・ハイウェイでセバスチャン・マクワン容疑者(29歳)を逮捕した。事件後、同容疑者は現場から逃走し、監視カメラの映像が公開されていた。現在、同容疑者は200万ドルの保釈金で拘留されている。一方、米国中国人民友好協会は、被害者を25歳のダンイン・チャンさんと特定した。チャンさんは国際交流プログラムの一環としてメリノール校で中国語を教えている。
マクワン容疑者は、昨年10月に暴行と覚せい剤販売で逮捕され、アラモアナで起きた事件の前日である22日(月)に8000ドルの保釈金で釈放されたばかりだった。
チャンさんはこの事件により重傷を負い、病院へ搬送された。意識は回復したものの、現在も入院したままとなっている。
警察は犯行動機や無差別攻撃の可能性について明らかにしていないが、事件現場に居合わせ被害者の救助に携わった人物によると、被害者は容疑者を知らなかったようだという。
新型コロナウイルスのパンデミック期間中、マクワン容疑者は歩道にテントを張ったり、公園利用の時間違反など、ホームレスに関連する多くの違反切符を切られていた。インスティテュート・フォー・ヒューマン・サービス(Institute for Human Services)のエグゼクティブ・ディレクターであるコニー・ミッチェル氏によると、マクワン容疑者はここ数年、シェルターに出入りしているという。同氏は、「もどかしいのは、ときに法制度がすべての事件を別々に捉えてしまうことだ。こうした軽科や軽犯罪はすべて隠蔽されてしまい、その人物をより深刻に拘束することには決してつながらない」と語った。
ホノルル・スター・アドバタイザーの報道によると、被害者のチャンさんは、北京外国語大学を卒業し、2022年にホノルルに来たという。米国中国人民友好協会ホノルル支部は、チャンさんは集中治療室で2日間過ごした後、25日(木)に意識が回復したが、口にチューブが繋がれており、現在も話すことができない状態だと発表している。同協会のニュースリリースでは、強い酸を浴びせられたチャンさんは、喉と肺が酸のガスでダメージを受け、体の皮膚がひどく損傷していると説明されている。
チャンさんを支援するために、ハワイ中国商工会議所はクラウドファンディング「GoFundMe」の募金ページを開設し、支援を募っている。
https://www.gofundme.com/f/help-needed-for-a-chemical-attack-victim
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画像:Shutterstock.com
(日刊サン 2024.1.29)