【ハワイニュース】マーティン・ルーサー・キング牧師がアラバマ州の行進でレイをつけていた理由
1月第3月曜日(今年1月17日)はマーティン・ルーサー・キング・ジュニア牧師の日(キング牧師の誕生日)としてアメリカでは祝日になっている。
そのキング牧師がアラバマ州での行進の際にレイを身につけていたことをご存知だろうか?
その理由をハワイ・ニュース・ナウが伝えている。
1959年、ハワイがアメリカの州となった1カ月後にキング牧師はオアフ島を訪問しており、その際に最初の州議会で演説をして、アブラハム・アカカ牧師と会談を行っている。
アカカ牧師の息子のジェフリー・アカカ氏は「2人とも神に対する大いなる信仰を持ち、世界は全ての人々にとって平等ではないけれども、平等であるべきだという信念を持っていました」と述べている。
こうしてカワイアハオ教会のアカカ牧師と公民権権運動の偉大なるリーダーは親しい友となり、高齢の信者によって心を込めてつくられたレイは、アカカ牧師の手書きの手紙と共に箱に収められ、ハワイからキング牧師の元へ送られた。
その手紙の下書きは今もアカカ氏の娘プアラニさんの手元にあり、読むたびに感動するという。
その手紙にはこう綴られている。
「親愛なる兄弟であるマーティン・ルーサー・キングへ、あなた弱き人々に良い便りをもたらし、傷ついた人々を団結させ、囚われている人々を開放しようとしているとき、私たちの祈りとアロハがあなたを包み込むでしょう。神に選ばれた人々が神に忠実であり続け、偉大な国はその忠実さに応えようとしている今この時間に歴史が作られようとしています。アロハ 」
それが、1965年に行われたアラバマ州セルマからモントゴメリーへの歴史的行進の際に、キング牧師とその他の市民権運動のリーダーたちはレイを身につけている理由だという。
ジェフリー氏は「セルマでの最後の行進の際には、父の送ったレイをキング牧師は身につけたことで、父は牧師と共に行進したのです」と述べている。
そのレイをハワイから牧師へと手渡したチャールズ・キャンベル氏は行進に参加をしており、その後氏はハワイでの公民権運動に尽力している。
アカカ牧師もハワイでの公民権活動に大きな貢献をしており、公民権法案が国会を通過させるためのワシントンでロビー活動を行っている。
アブラハム・アカカ牧師はカワイアハオ教会で30年近く牧師を務め、キング牧師がセルマで身につけたプルメリアの花は教会の庭から摘まれたものだという。
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写真: Vector Illusion _ Shutterstock
(日刊サン 2022.1.17)