昨年末に引き続き再び空の便に大きな混乱が起こっているとハワイ・ニュース・ナウが伝えている。
ホノルル空港では、飛行機の欠航や遅延によって影響を受けた旅行者が不満を膨らませているという。
昨年末の原因はアメリカ本土を襲った大寒波によるものだったが、今回の原因は10日(火)に起こった連邦航空局のシステムダウンだ。
車椅子の女性旅行者は「車椅子を押してくれるように頼まないといけないのに、誰も私を助けてくれません。カスタマーサービスが酷すぎます。どうしたら良いか途方に暮れています。これ以上空港で待つことはできません」と語っている。
火曜日夜からひと晩、空港で待機している人々もいる。ある女性は「私は昨日の午後6時に空港に着きました。午後11時にフェニックスに向けて出発する予定だったのに、午前2時になって欠航となりました。昨日から寝ていません。宿泊ホテルは提供してもらえず、別の便へ振り替えられました」と述べている。
関係者によると、10日に連邦航空局のコンピューターが稼働停止状態となり、パイロットに滑走路の閉鎖や、機器の故障、フライトのルート上にある危険を警告するシステムが作動しなくなったという。
これによって航空局は午前9時(アメリカ西部時間)に全ての国内線のフライトを一旦停止したために、数千便の遅延と数百便の欠航が引き起こされた。
すでに航空局のシステムは再開しているものの、航空各社は乱れたフライトスケジュールを立て直している最中だ。
影響を受けた旅行者は航空会社を非難するかもしれないが、この混乱の原因は航空局にある。
専門家は「航空局のシステムがダウンしたとしても、バックアップシステムがあるべきです。全く弁解の余地はありません。早急に解決すべき問題です。システムがダウンしたからと言って、アメリカ中の国内線をシャットダウンするなど言語道断です。今回の混乱の原因は航空会社にあるのではなく航空局です」と述べている。
ホワイトハウスは、原因はサイバー攻撃という証拠はないものの、運輸省が調査を開始すると発表している。
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写真:Shutterstock.com
(日刊サン 2023.1.11)