8日(月)、寒冷前線の通過による暴風雨と突風がオアフ島の多くの地域を襲い、各地に影響をもたらした。なお、大雨と突風は9日(火)まで続く見込みとなっている。
ホノルル・スター・アドバタイザーの報道によると、西オアフ、特にワイアナエ・コーストでは、マカハ・バレーが少なくとも10インチ(約25センチ)の大雨に見舞われ、道路が冠水し、マカハ・ビーチを横切る泥の川ができるなど、島内で最も大きな被害を受けたと見られている。ナナクリの76ガソリンスタンドでは、強風でポンプの屋根が吹き飛ばされる被害も発生した。
ワイアラエでは、ワイアラエ・アベニュー付近で2人と犬1匹が洪水に流された。ホノルル消防署の救助隊が駆けつけ、被害者は入水地点の山側の岸で無事保護された。
突風が吹き荒れたことにより、オアフ島の広い範囲で昼夜を通じて停電が発生した。なお、昼過ぎから夜にかけて、カレッジフットボール・プレーオフのチャンピオンシップが行われていた。
モロカイ島では、レーダーがケプヒ付近で激しい雷雨が発生し、時速30マイル(約48キロ)で北上しているのを捉えたため、国立気象局はモロカイ島に一時竜巻警報を発令した。
一方、8日(月)の午後、「ハワイアン・エレクトリック」のワイアウ発電所の大型発電ユニット2基に障害が発生し、オアフ島はバックアップ能力不足に陥ったため、同社は島全体の計画停電を予告。夕方5時30分から9時までの30分間、様々な地域で停電するスケジュールを組み、電力使用を控えるよう顧客に呼びかけた。
ハワイアン・エレクトリックのジム・ケリー氏は、ニュースリリースにて、「停電という特別な措置を取る必要があったことをお詫びするとともに、影響を受けた皆様の忍耐に感謝する。この島では当社のみで行動しており、予備発電が不足したときに頼るすべがない」と述べた。
国立気象局によると、不安定な気団は9日(火)までマウイ島とハワイ島に広がる見込みで、洪水警報は同日午後まで州全体に発令されている。8日(月)の暴風雨は、南東に移動する寒冷前線の影響で、熱帯の深い湿気と不安定なにわか雨や雷雨が島々を襲った。11日(木)から12日(金)にかけては、2つ目の前線の影響で雨天が続くと予想されている。なお、12日(金)の夜から週末にかけて、州全体で天候の回復が予想されている。
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画像:Shutterstock.com
(日刊サン 2024.1.9)