未払いのガン治療費 帳消しにします
アーカンソー州パインブラフでガン専門クリニックを40年近く営んでいたアティック医師は、リタイアするためにクリニックを閉める決断をした。
数ヶ月間にわたって様々な事務手続きを行なってきたが、大きな問題は診療未払い金の徴収だった。
問題を解決するために未払金の徴収を専門とする会社に依頼したが、まったく意味がないということがすぐに判明したという。
「払わないのではなくて、お金がなくて払えない人々だとわかったんです。それで妻と相談して、支払いを免除することにしました」
アティック医師は、健康保険がないとかお金がないとかという理由で診療を断ったことはなかった。
およそ200人の元患者に診療費の未払いが残っており、その額は650,000ドル(およそ6千700万円)にも達していた。
「本当に何もない患者や、ガン治療のために破産する人々を何年にもわたってみてきました。未払金の帳消しは、そういう人々に少しでも助けになればと思って、それだけです。病気に罹ってすでに大変な思いをしているわけですから、少し安心できる材料を与えることができれば嬉しいです」
こうしてアティック医師のクリニックは閉められた。
本当に素晴らしいお医者さまで、多くの人が感謝したことだろう。
(日刊サン 2021.01.08)
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