S君、17歳のお誕生日おめでとう。

　S君が生まれた日は、キーちゃん（私のニックネーム）はとてもハラハラしました。S君は夕方6時くらいに、分娩室から新生児室へ無事に看護婦さんが連れて行ってくれました。そのあとに救急隊員風の数名の男の人達が酸素ボンベみたいなものを持って、分娩室へ駆け込んでいくのが見えました。

  お産は、女の命をかけて臨む大仕事。時には、赤子の命と母体の命が危ぶまれる時もあると言われている話を、ふと思い出してしまいました。

　看護婦さんに、キーちゃんは「あのう、ママは？」と聞きましたら、「まだ、分娩室で治療中です。全力を尽くしますので、とにかく今は何ともいえません」との答えに、キーちゃんの背中がぞっくっとしました。それから、待合室でまだかまだかと待ち続けました。そしてママが、やっと病室に運ばれていったのは真夜中の12時くらいで、顔は、蒼白。目は閉じたままでした！！！

　赤ちゃんだけ残して、このまま天国へなど、どうか行かないでくださいと、キーちゃんは一生懸命に祈りました。神さまは、無事に祈りを叶えてくれました。あの日生まれたS君が17歳になったなんて本当に感動です。

　誕生日のお祝いに、S君に本を2冊プレゼントさせてください。書店のポップに人気沸騰中の話題作と書かれていました。「荒地の家族」と「君のクイズ」です。キーちゃんは読んでいませんので、面白かったら、あとで読後感を聞かせてもらえたら嬉しいです。

　キーちゃんが17歳の頃に読みました一番長い本は「氷点（ひょうてん）」という小説でした。沢山のシーンでヒヤヒヤドキドキしたり、ふいに涙がこぼれたりもしました。旭川が舞台の1000万円の懸賞小説で新聞の連載にもテレビドラマにも映画にもなりました。

　高校時代は人生で一番色々なものを吸収できる時代です。

　S君には、無限大の未知数の未来があるのですから、色々な本から沢山のことを吸収できると良いな～と思います。でも、空想の世界だけではなく実体験で辛苦を経験するのも大切な事です。そして、S君の個性が十分に活かされる人生を伸び伸びと歩んでいけることを、キーちゃんは祈っています。

　過日高校ミスターコンにチャレンジしたS君は、パパからは沢山叱られたようですが、貴重な青春時代の実体験ができたと思いますよ。勉強も野球も頑張ってね。

　キーちゃんはS君を心の中でいつも応援していますよ。