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とどけMahalo! アメリカ本土便り

ウイスコンシンで独り言  間違えやすい英語

ウイスコンシンで独り言  間違えやすい英語

二つの動詞、「lie(横になる)」と「lay(横たえる)」 

 先日YouTubeの動画で「英語人(英語が母語の人達)が間違える10の共通の誤り(10 Common Mistakes That Native English Speakers Make.)」を見ているとその中にlie(横になる) 、lay(横たえる)の区別を英語人も間違えると言うのです。前者は自動詞だから目的語を持ちません。一方、後者は他動詞なので目的語がいるというもの。それからこの二つの動詞変化は紛らわしいのです。例えば、「彼はベッドに横になった」と過去形にすると、英語人の中には次のように間違った言い方をします。 

a) He lied on the bed. (X) 

b) He laid on the bed. (X) 

正しくは He lay on the bed. (○) となります。 

 

それでは、「床に横になろう」では  

1) Let’s lie on the floor. (○)   

2) Let’s lay on the floor. (X)

 

  上の例では1)がよく、2)はダメですが、英語人がよくlieとlayを混同して2)を使うとか。またこのlayには「卵を産む」などの意味もあるし、lieにはウソをつくと意味もあって、ちょっとややこしい。実は、もう50年前の僕が高校生の時、学研の「英作文」という参考書のその最初に書かれていたのが、このややこしい動詞のlie(横になる)、lay(横たえる)でした。当然のことながら、「英語って難しいなぁ」と思ったし、似ている言葉に混同したのを覚えています。 

 「どうして英語人ですら間違える表現を参考書の一番最初に書いたのでしょう?」それとこの参考書は「作文」の本だったので、とにかく「書く」ことに重きを置くべきでしたが、やたら間違えやすい文法、語彙を強調して、前後関係のない単独の一文の訳ばかりに終始していました。日本の英語教育は今ではいろいろ改善されているかもしれませんが、作文の場合、いろいろな場面で、話し手の心情に応じて、誰に話すのかでいろいろな言い方があることを教えられるべきと思います。 

 日本の減点主義、文法偏重に反感を持っていたわけではありませんが、自分が日本語教師をしていた時は学生の間違いには比較的鷹揚に構えて、言ってることが分かれば多少の間違いは許されると考えていたし、テストなどで間違っていても答えさえすれば、何らかの部分点はあげていました。 

 HPUには時々日本の大学からソフトボールチームなどが交歓試合で来校したそうで、僕の学生が半年も勉強していないのに、名前とか趣味とか日本語で聞けたそうですが、日本の大学生は英語でほとんど話さなかったと聞きました。このことを皆さんはどう思われるでしょうか? 日本人は単に恥ずかしがり屋だったんでしょうか?

とどけMahalo! アメリカ本土便り No.78

大井貞二(おおいさだじ)

1988年にハワイに移住。地元の私立校で日本語を教える。その後、ハワイ大学大学院を経て、ハワイパシフック大学(HPU)にて世界中からやってくる学生に日本語を教え、最近退職。現在アメリカ本土に居住。

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