お寿司、刺し身、ポキには、マグロは欠かせないですね。マグロは、食べて美味しいだけではなく、栄養面からでも、成長期の子供さんから健康面が気になる大人に至るまで、成長と健康づくりを助けている食材であることは、もう皆さんの良く知るところですね。
たしかにマグロには、EPA(エイコサペンタエン酸)や、DHA(ドコサヘキサエン酸)をはじめ、鉄分やビタミンDなどさまざまな栄養素が含まれています。特に注目すべきは、DHAの含有量で、魚類の中でもトップになっています。
そして、マグロでも目を向けられていない“血合い”の部分には、タウリン、鉄分、ビタミンEなどがたくさん含まれています。タウリンは、アミノ酸の一種で肝機能を高める働きがあり、血圧を下げたり、コレステロールの代謝促進する作用があります。さあ~、マグロの血合いも上手に料理をして、ぜひ召し上がってみてください。
さて、今回紹介したいのが、マグロに多く含まれているというあまり聞き慣れないと思いますが、抗酸化成分の”セレノネイン(Selenoneine)”のことです。
国立研究開発法人水産研究・教育機構(横浜市)は13年前にマグロに含まれる“セレノネイン”を発見しています。この“セレノネイン”は、活性酸素を除去する機能が高いと言われます。私たちの体内で活性酸素が過剰に生じてしまうと、体内細胞が破壊され、老化が進み、癌や動脈硬化の原因にもなってしまいます。
この活性酸素を除去してくれるのが“セレノネイン” で、特にマグロ類、カジキ類、サバ類などの身、血合い、血液などに多く含まれるといいます。
日ごろ私たちには聞き慣れない言葉に“未病(みびょう)という言葉がありますが、ご存知ですか。その“未病”とは、健康ではないが、だからと言って病気にかかっているわけではなく、病気の前の段階、半健康な状態と言うことになります。元来、この言葉は古代中国に由来するようです。特に高齢者に多い慢性的に抱える糖尿病や高血圧、高尿酸血症や高脂血症、また肥満、脂肪肝などがありますが、今や多くの人がこうした“未病持ち”と言えるのかもしれません。
日々の運動不足、過食など不適切な生活習慣から“未病”になり、そこから脳卒中や心筋梗塞などの重篤な病気を発症してしまうことになります。長く病院にお世話になったり、薬を欠かせない生活は避けたいものです。
もし、こうした病気を未然に防ぐことができ、慢性的に抱えている“未病”を少しでも改善できれば幸いです。そこで、マグロに含まれる“セレノネイン”が役に立ちます。マグロを食べることによで、“未病”を解消していく一定の効果が確認されています。
さて、今日、明日の献立に、マグロ一品を加えてみてはどうでしょうか?