生理が来ない! を解決する方法
今回は、アーユルヴェーダの視点から見る、生理不順のお話です。前号では、生理痛とPMSの原因である風と空間のエネルギー(ヴァータ)の乱れのサインの可能性に気づくことが大切だとお伝えいたしました。生理不順も同様で、ヴァータの乱れが原因の可能性が高いです。今回は、なぜヴァータがこのような働きをするのか、原因と対処法を探っていきたいと思います。
ヴァータは、風と空間のエネルギーであること以外に、「下へ向かう」動きを司っています。サンスクリット語ではこれを、Prana vayuと言います。「下へ向かう」というのは、生理のように経血を外に出すという行為に必要で、ヴァータのエネルギーを必要とします。ヴァータが乱れると「下へ向かう」ということができなくなるので、生理不順が起きる、という訳です。これは便秘も同じです。ヴァータが乱れると、排便するための動きが鈍くなるので、結果として便秘となります。
長期的な対策としては、前号にも記載しているようなヴァータを乱さない生活が必要ですが、短期的な対策としては、アロエを食べることで改善が期待されます。アロエの果肉を、朝晩の2回、大さじ半分程度食べてみてください。アロエジュースの場合は、1/4カップを一日2回が良いでしょう。たくさん食べれば効果が出るというものではありませんので、毎日同じ量を続けることをお勧めします。ハワイでもたくさんアロエがとれますので、生のアロエを探してみてくださいね。
アロエは、潤滑油のような感覚で働きかけてくれますので、体に刺激を与えることなく変化を期待できます。これは、生理不順と便秘の時に特にお勧めです。
アーユルヴェーダは、私たちの体と心が健康でいられるように、長期的にアプローチしていきます。ですので、すぐに効果を感じたい、という方には向かないかもしれません。
例えば、カフェインなどの刺激を与えると、胃が刺激されるので排出を促すことができ、一見健康そうに見えます。ただ、体ができることは体に任せる方が持続可能な健康ですので、刺激を与えるという行為はあまりお勧めしません。
もし、生理痛、PMS、そして生理不順が気になる場合は、自分の生活を観察してみましょう。ヴァータは、規則的な生活を取り入れると改善が期待されますので、もし、常に異なるスケジュールで慌ただしくしている場合は、落ちつく時間を作るというのも対策になります。
幸せ修行 No.237
加藤ジェシカ
世界中50か国以上を旅する中で、地球にはエネルギーのような何かが存在することに気づく。2017年、ヨガの勉強を通してアーユルヴェーダに出会い、渡印。日常に寄り添うアーユルヴェーダがテーマ。