皆さんは、生理についてどのような印象をお持ちでしょうか。男性には関係が無いように感じるかもしれませんし、女性にとっては面倒なことかもしれません。ぜひ、性別関係無くお互いの役割を尊重する意味で、生理に興味を持っていただきたいものです。今回は、女性と生理の関わり方について詳しく見ていきたいと思います。
アーユルヴェーダのお医者さんに診断に行くと、女性は必ず生理の状況を聞かれます。生理と関係のない症状で病院を訪ねていても、生理の状態によって不調の原因が分かる場合があるのです。
生理は生涯の寿命にも影響があると言われています。一般的に男性よりも女性の方が7−8年長生きする可能性が高いですが、7−8年という期間は、生涯の生理の期間の合計とほぼ一致します。つまり、生理の期間分長生きしていると考えることもできます。
インドで使い捨てのナプキンが流通する以前の話を一つご紹介いたします。当時は布で経血を吸収していたそうで、その布を洗う時に、経血が染みにならないことが健康の指標とされていたそうです。経血が染みになるということは、経血に不純物が溜まっていると捉えられ、体のどこかに不調の原因がある可能性があります。
同時に、生理の期間中は完全な休息が必要だという理解でした。女性は仕事や家事を全て行わず、部屋で休養することが推奨されていたとのことです。この時期は経血を下に出すエネルギーが強くなり、体内に溜まった過剰な熱や、いらないものを体外に出すことに体を集中させてあげる必要があるのです。
現代の生活では女性が自立し、多くの役割を同時にこなしている場合も多いので、全てを一旦やめて休むことは難しいかもしれません。ただ、生理は女性にとって、とても重要なサイクルであり、デトックス期間と捉えると良いでしょう。
家族やパートナーがいる方は、生理期間中はなるべく家事を手伝ってもらったり、自ら刺激を与えるような行動は避けることをお勧めします。また食事も、生理の期間中は暴飲暴食は避け、温かい食事で体を冷やさないように気をつけてください。
「生理は女性だけが経験できるもっとも美しい人生のサイクルの一つです」。私がインドで印象的に感じた言葉です。もし、生理が不順であったり、PMSや生理痛に悩みがある場合は、休息が必要かもしれません。
女性だけが大変な思いをするのではなく、周囲に助けを求めて自分のための時間を作る選択肢が自分にあることを、思い出してみてくださいね。
幸せ修行 No.252
加藤ジェシカ
世界中50か国以上を旅する中で、地球にはエネルギーのような何かが存在することに気づく。2017年、ヨガの勉強を通してアーユルヴェーダに出会い、渡印。日常に寄り添うアーユルヴェーダがテーマ。
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