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デジタル版・新聞

コラム 来夏の映画観ようよ

【来夏の映画を観ようよ】ナイル殺人事件

 ハワイやモルディブ、イタリアがコロナ禍前まで日本人に人気のハネムーン先だったそうだ。確かにどこも素晴らしいものの、いち推しのエジプトがランキング外…有給休暇が長く取れない、高い、言葉の壁等が理由だろうか。

 1937年、ロンドンのクラブでジャズ歌手サロメの歌を聞いていた探偵ポワロ。そこで、ジャクリーンという女性が幼馴染で大富豪のリネットに自身の婚約者サイモンを紹介している場面に出くわす。後日、ポワロはエジプトでピラミッドを観光中、親友ブークとその母に偶然会い、ブークは友人リネットの新婚パーティに来たという。なんと、リネットはサイモンを略奪したのだ。会場のカルナック号には、かつて彼女に振られた医師やメイド、いとこの財産管理人、名付け親ら多数が招待されていたが、サイモンへの未練を断ち切れないジャクリーンまでもが乗船。そして、ナイル川をクルーズ中に最悪の事件が起こる。

 案の定、とミステリー慣れした方はすぐ犯人が判るかもしれないが、25年以上放映されているアニメ“名探偵コナン”の犯人すら当てられない自分にとっては事の真相に「えっ、そうだったの?」となる始末。この手のジャンルは正直苦手だ。が、舞台が大好きなエジプトである上、以前1978年版を観て内容を把握していたため、純粋に旅行映画として楽しめた。特に、途中で立ち寄るアブ・シンベル神殿は泣くほど感激した世界遺産のひとつで思い出深く、すぐ隣にはラムセス2世が愛した王妃ネフェルタリの為に建造した小神殿もあり、この愛憎渦巻くストーリーには持ってこいの場所だと納得。原作者のアガサ・クリスティは劇中に登場するオールドカタラクトホテルで本作品を執筆したといい、きっと古代エジプトの愛の歴史に多大な影響を受けたのだろうと想像が膨らんだ。

 監督であり主演のケネス・ブラナーが、気軽に旅行が出来ない今、代わりに映画で楽しんで欲しいと語っていた通り没入感を味わえたエジプト―もう1回と言わず、何度でも行きたくなる。

●加西 来夏 (かさい らいか)

映画は年間100本以上視聴、訪問国は39ヵ国~の旅する映画ラヴァー/Netflixで公開中のドラマ“パラノーマル怪奇事件簿”は、原作、制作、ロケ地、キャストともにエジプト尽くめでこちらもおすすめです!

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