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【ちょっと役立つ 日本の新製品】社長のおごり! 2人寄ったらちょっと休憩
今回は、コロナ渦での在宅勤務などで薄れがちな社内交流を活発にする手助けとなる、興味深い「飲料の自動販売機」のサービスを紹介します。
サントリー食品インターナショナルが発案した飲料自販機で、社員2人が社員証を同時にかざすと、飲料2本が無料で出てくる仕掛けになっている「社長のおごり自販機」と名付けられた機械です。飲料代は導入企業の負担なのですが、社員同士で雑談のきっかけを作り、会話が促され、仕事の意欲やアイデアが湧くと期待されて開発されました。
飲料自販機に社員証の読み取り機を2台、組み込んでいます。「社長のおごり」や「工場長のおごり」といった名前が可能で、2022年中に100社での導入を目指しています。
もともと自販機事業は外出機会の減少で、低迷が続いており、新サービスで利用を増やしたい考えのようです。
2人が同時に社員証をかざして10秒以内に商品ボタンを押すと、無料で1本ずつ飲料を購入できます。利用できる曜日や時間帯、1人あたりの上限本数などは企業側が設定できます。
自販機事業を手掛けるサントリービバレッジソリューションでは、「自販機にはまだまだ可能性があります。健康やコミュニケーションなど企業の課題解決を支援していきたい」と意気込んでいます。
実証実験で導入したコクヨでは、1ヶ月で1000件の利用があったそうです。また、「社員同士の情報交換やつながりをどう生み出していくかが、オフィスと在宅のハイブリッドワークが広がる中で重要な取り組みになっていく」との感想が得られたようです。
日本能率協会の調査によると、在宅勤務をする人の86%が雑談をしにくくなったと感じている結果が出ました。社員同士の交流機会の減少による生産性の低下も課題になっているのだそうです。
なお、導入時の初期費用、月毎のレンタル費、飲料の補填費用などについては今のところ公表されてはいませんが、サントリーBFに問い合わせを受け付けています。
No.329
となりのおじさん
在米35年。生活に密着した科学技術の最新応用に興味を持つ。コラムへのコメントは、 [email protected]まで
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