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ちょっと役立つ 日本の新製品

人と環境にやさしいマスク

人と環境にやさしいマスク

 依然としてコロナ禍で毎日の生活は厳しいですが、自分の命は自分で守るしかないのが、基本のようです。不要不急の外出や3密を避け、ソーシャルディスタンスを保ち、フェイスマスクの着用、手洗いと除菌消毒などなど、不自由ですが仕方がありません。自身がコロナに感染しない、家族や友人を感染させないためには、マスク着用は必須でしょう。 

 しかし、マスク着用で、別の問題が発生しています。それは、使ったマスクを道路や公園などでの、ポイ捨てが増えているのです。最低限のエチケットすら守れないのは困ったことです! 

 さて、いまやフェイスマスクはコロナ対策としての機能性だけではなく、ファッションとして、素材・カラーやデザインも豊富です。作り方も3Dで立体的で、顔との間に隙間なく、フィット感も良くなっています。熱中対策で冷感も備え、スポーツ中にも着用できるようになっています。市販品、そしてDIY作品などが豊富になり、コロナ対策とファッション両用で着用できるまでになりました。しかし、使用済みマスクの処分が問題です。ポイ捨ては言外ですが、プラスチックゴミと同様の厄介さを引き起こしております。 

 そこで考えられたのが、使った後、植木鉢などに埋めておくと、「土」に戻るというマスク「PAPER」です。 

 素材は、日本独特の和紙です。紙とはいえ、コットンよりも耐久性があり、しかも25%軽く、洗って何度も使えます。和紙の繊維であるキュアテックス・ヤーンは極めて安全なもので、化学染色や漂白剤すら使わないで、作成されています。色は「生成り色」で、人肌と環境に最善な素材であります。鼻ワイヤーやプラスチックを使わず、和紙ツイル素材にミツロウを染み込ませた「形状記憶パーツ」としています。高い生分解性により、およそ3ヶ月で土に還るといいます。布マスクが今は主流ですが、繰り返し使えばいつかはゴミになります。ポイ捨てしなくても結局、ゴミ処理は必要になります。 

 フェイスマスク「PAPER」は、クラウドファンディングで開発されたのですが、大量生産ではないため、今のところはまだまだ高価(2400円ほど)なようです。男性用、女性用、子供用の3サイズがあり、色は一色。鼻部分の形状記憶ミツロウパーツは付けるか否かを選べます。全てに植物の種がついて来ます。繰り返し使ったマスクは、最後に種と一緒に植木鉢にでも埋めて、植物を育てることができるそうです。 

 本マスク生産のスポンサーになり、使い終わったマスクを農場での土壌として利用しようというコラボ提携先が次々と名乗り出ているようです。このようなスポンサーには、個別のロゴをいれてくれます。これまでのマスクとしては言うまでもなく循環型で、誕生から最後までを責任をもって対処する、新しい産業形態をも提唱する興味深い製品です。

画像出典:Makuakeクラウドファンディングのウエブサイトより

No.272

となりのおじさん

在米35年。生活に密着した科学技術の最新応用に興味を持つ。コラムへのコメントは、 [email protected]まで

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