ライフ イズ グッド
マンハッタンは、街や公園の樹々たちが一斉に、みどりがうつくしい新緑の時期を迎えた。毎日、相変わらずの自宅ひきこもり生活において、アパートのバルコニーからみえる街路樹の色の変化が、「一刻一刻と、ときは進んでいるのだ」という確かな証拠を与えてくれてる。
今日は、用事があり約1週間ぶりに外出をした。途中、友人のアパートの下を通り、友人夫婦はバルコニーから、私は下の道から上を見上げて、手を振りあう時間。手を降って、投げキッスして、じぶんの身体をギュっとハグするジェスチャーで、お互い相手に恋しさを示しあう。常にひととの距離が近いニューヨーカーたちにとって、実際に友人知人たちとハグもキスもできない状況は本当につらいが、永遠にこの状況が続くわけではない。あとしばらくの辛抱だ。
そんななか、友人夫婦がバルコニーから電話をかけてきた。そして最後に「ライフイズグッド!」とひとこと、弾む声でつたえてくれた。そう、どんなに会えなくてもハグができなくても、私たちはいまを生きている。確かに、お互いがいまという時を存在しているという事実。どんな状況であっても、ライフイズグッド、人生はすばらしい。
毎日、あたたかいベッドで眠りにつけることのしあわせ。そして朝、目覚めることのできるありがたさ。食事ができるよろこび。自宅待機をする最高に心地いい我が家があることへの感謝。そして、愛する家族や友人たちとともにこの地球を生かされていることの奇跡。
あげだすときりのないほどに次々と、人生のすばらしいことが心から溢れ出す。
そう、人生はすばらしく、奇跡の連鎖でいまがあるのだということをおしえてくれる。
普段、当たり前すぎてどれだけ大切なしあわせを見落としていたのだろうかと気づかされる。そう、しあわせは特別な瞬間のことではなくて、いま、目の前にあるひとつひとつのこの瞬間のなかにあふれているんだ。
今までのような働き方、考え方、生き方が一切通用しなくなった新しい時代に突入したいま、一旦、立ち止まり、大切なことをあらためて思い出させてくれるこの時期は、これからの私たち人類にとって必要なことなのだろう。
私たちはいま、地球史上いや宇宙史上において、歴代の歴史に残るほどの大変革のときを迎えているのだと感じている。
ライフイズグッド。何が起きようとも、命ある限り、道はありその先には光がある。
私の旅ストーリー No.196
大森 千寿
NY在住。香川県高松市生まれ。アーティスト・作家・アートセラピスト・米国NLP協会認定マスタープラクティショナー・現代レイキマスター。NY・ハワイ・日本の3箇所にアートスタジオを構え活動。著書に、amazon電子書籍「ハワイに不動産を購入して人生10倍楽しむ方法」「ハワイで聞いた! 32通りの生き方(第一弾)」「人生の冒険」がある。NYで新しい扉を開く2日間プログラムやニューヨーカーと行く穴場ツアー、アート最前線ガイドなど開催中。 www.chizuomori.com ameblo.jp/adamwestonart