白の世界とアラスカと
朝、目覚めてみるとあたり一面真っ白な雪化粧。予報では雪が降ると聞いていたが、雨や風のようにはまったく音をたてずに、雪はしずかに世界を白く塗り替えていく。 雪のめったに降らない四国で生まれ育ったわたしにとって雪は珍しいもの。そして、テンションがあがるもの。幼い頃、車で数時間かけて雪のある場所へと連れて行ってくれていた、若き両親を思い出して、心がほんわかやさしい気持ちになる。 2月に入り、ここニューヨークではよく雪が積もっている。溶ける間もなくまた新しく真新しい白が、上から重なっていく。なんとも美しい世界だ。アパートの下にある公園の、その真っ白な地面と樹々をぼんやりなが 朝、目覚めてみるとあたり一面真っ白な雪化粧。予報では雪が降ると聞いていたが、雨や風のようにはまったく音をたてずに、雪はしずかに世界を白く塗り替えていく。
雪のめったに降らない四国で生まれ育ったわたしにとって雪は珍しいもの。そして、テンションがあがるもの。幼い頃、車で数時間かけて雪のある場所へと連れて行ってくれていた、若き両親を思い出して、心がほんわかやさしい気持ちになる。
2月に入り、ここニューヨークではよく雪が積もっている。溶ける間もなくまた新しく真新しい白が、上から重なっていく。なんとも美しい世界だ。アパートの下にある公園の、その真っ白な地面と樹々をぼんやりながめていたとき、なぜかアラスカが心に浮かんできた。
アラスカ。去年、行こうと計画していた土地。
コロナの影響で実現することは叶わなかったが、いずれ訪れる予定の土地。ここには、高校時代、留学していたときの同じ歳の友人が住んでいる。数年前、彼女がニューヨークまで会いに来てくれ今度はわたしが彼女のもとへと行く予定だった。
アラスカとの出逢いは高校生のとき。まだアメリカに留学するまえ、幼なじみから写真家の星野道夫さんのことをきいたことがきっかけだった。学校の帰り道、本屋に立ち寄り彼のアラスカで撮影された写真集を手に取った。ひとつまたひとつとページをめくる手がドキドキしてふるえたのをいまでも鮮明に覚えている。
星野さんが捉えたアラスカでのヒグマの様子。ことばには到底できない心の奥の奥が揺さぶられるのを感じた。多感だった高校時代を救ってくれた彼の写真とことばたち。
もうあれから何十年というときがすぎて、アラスカ、星野道夫ということばも頻繁には触れていない生活をおくっていたのに、なぜだろう、また鮮明に新鮮に彼のことを想い出し心から離れない。
大人になったいま、彼の世界にまた触れてみたくなった。
世界が落ち着いたら、真っ先にアラスカへ向かおう。めていたとき、なぜかアラスカが心に浮かんできた。 アラスカ。去年、行こうと計画していた土地。 コロナの影響で実現することは叶わなかったが、いずれ訪れる予定の土地。ここには、高校時代、留学していたときの同じ歳の友人が住んでいる。数年前、彼女がニューヨークまで会いに来てくれ今度はわたしが彼女のもとへと行く予定だった。 アラスカとの出逢いは高校生のとき。まだアメリカに留学するまえ、幼なじみから写真家の星野道夫さんのことをきいたことがきっかけだった。学校の帰り道、本屋に立ち寄り彼のアラスカで撮影された写真集を手に取った。ひとつまたひとつとページをめくる手がドキドキしてふるえたのをいまでも鮮明に覚えている。 星野さんが捉えたアラスカでのヒグマの様子。ことばには到底できない心の奥の奥が揺さぶられるのを感じた。多感だった高校時代を救ってくれた彼の写真とことばたち。 もうあれから何十年というときがすぎて、アラスカ、星野道夫ということばも頻繁には触れていない生活をおくっていたのに、なぜだろう、また鮮明に新鮮に彼のことを想い出し心から離れない。 大人になったいま、彼の世界にまた触れてみたくなった。 世界が落ち着いたら、真っ先にアラスカへ向かおう。
私の旅ストーリー
大森 千寿
NY在住。香川県高松市生まれ。アーティスト・作家・アートセラピスト・米国NLP協会認定マスタープラクティショナー・現代レイキマスター。NY・ハワイ・日本の3箇所にアートスタジオを構え活動。著書に、amazon電子書籍「ハワイに不動産を購入して人生10倍楽しむ方法」「ハワイで聞いた! 32通りの生き方(第一弾)」「人生の冒険」がある。NYで新しい扉を開く2日間プログラムやニューヨーカーと行く穴場ツアー、アート最前線ガイドなど開催中。 www.chizuomori.com ameblo.jp/adamwestonart
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