アーユルヴェーダでは、食事は健康を維持するのに欠かすことのできない大切な存在です。本記事では、食への関わり方を3つのポイントに絞ってまとめてみました。3つのポイントは、「消化できるものを、消化できる時間帯に、消化できる状態でいただく」です。
「消化できるもの」は、これを説明するだけで数日かけることができるほど重要です。消化できるものは、胃腸に負担をかけることなく食べられるものです。具体的には、米、野菜をはじめとした加工されていない自然なものです。一概に否定はできませんが、加工食品や人工添加物は、仮にその食材が最高級であっても、消化できず身体の負担になる可能性が高いです。いずれの状態であっても、消化の調子が良いサインを身体を通して知ることができるようになると良いでしょう。
消化の調子が良いサインは、朝から晩まで、同じエネルギー量であることです。疲れやだるさを感じることなく、一日中気持ちの浮き沈みがない状態です。消化が自分のエネルギーに繋がると知ると、面白くありませんか。
「消化できる時間帯」は、年齢や季節を問わずに覚えておくと良いでしょう。食事は、毎日3食が基本で、夕方がその日の最後に食べるものになります。可能な限り、夕方の6時までに終えておくことをお勧めします。なぜこの時間かというと、夕方の6時から10時までは「カパの時間」と言われており、消化がゆっくりの時間帯だからです。加えて、一般的には日没後は消化の火であるアグニが弱まりますので、消化しやすい時間帯までに食事を終えておくのが良いでしょう。就寝前に食事が消化されていると、安眠にも繋がります。
「消化できる状態」というのは、よく噛みましょう、ということです。よく噛むと言うのは、口の中で固形物の状態でなくなるまでを意味します。なんとなく急いで食べていませんか。その場合は、一度食べ方を見直してみてください。
一律して言えることは、食べ過ぎを避けて、食べて胃もたれをする可能性のあるものは避けることです。逆に、量が少なすぎるのはお勧めしませんので、腹八分を目指しましょう。
アーユルヴェーダで言う食事は、私たちがより心地よく、活力を持って生きることができるために欠かすことのできない存在です。カロリー表に頼って、とりあえず食べることではありません。これでは、自然との調和も全て打ち消されてしまいます。
幸せ修行 No.262
加藤ジェシカ
世界中50か国以上を旅する中で、地球にはエネルギーのような何かが存在することに気づく。2017年、ヨガの勉強を通してアーユルヴェーダに出会い、渡印。日常に寄り添うアーユルヴェーダがテーマ。
ウェブサイトはこちら。