皆さんはどのくらいの頻度で髪を切りますか。男性と女性では目的が異なるかもしれませんが、ただ何となく美容院に行って、何となく髪を切っていませんか。

　アーユルヴェーダでは、髪を切る行為は、五感に大きな刺激を与えることだと捉えられます。なぜなら、髪は神経の一部として見なされているからです。髪を切ることで、エネルギーバランスが変化するとも言われるほどです。髪は神経の一部として捉えて、必要な時に髪を切るのが良いでしょう。

　今回は、アーユルヴェーダの髪と頭皮のケアをご紹介いたします。

　まず日々の洗髪ですが、汗をかくこと、あるいは著しく汚れることがなければ、週に数回で十分だと言われています。あまり洗髪の頻度が多いと、頭皮が弱ってしまいますので、健康な髪を保ちにくくなります。もし、頭皮のトラブルを抱えている人は、必要以上に洗髪をしていないか、また頭皮は清潔に保たれているかを意識してみてください。シャンプーやリンスの量よりも、きちんと泡を落とすことも忘れずに。

　髪を洗ったあとは、しっかりとタオルドライをしましょう。ドライヤーは有効ですが、風のエネルギーであるヴァータが髪を細くしてしまうと捉える人もいます。ドライヤーを使う場合は、高温は避けましょう。アーユルヴェーダでは、頭を温めると火のエネルギーが刺激され、ピッタが上がると言われています。

　次に、日常のケアですが、髪の乾燥が気になる場合は、毛先にココナッツオイルの使用をおすすめします。ココナッツオイルは冷却の性質を持っているので、特にハワイの気候にもあっています。

　風が強い場所に行く場合は、髪をなるだけ帽子などで覆うと良いでしょう。

　カラーリングが必要な場合は、ヘナ染めを試してみてくださいね。髪色が変わるだけでなく艶も出ます。

　最後に、健康な髪を保つために、食事も適度に意識をしてみましょう。頭皮が油っぽい人、あるいは頭頂のみ毛が薄くなっている人は、もしかしたら食事が原因かもしれません。揚げ物や市販の油っぽいもの、そして辛いものは、火のエネルギーであるピッタを刺激します。

　逆に、乾燥が気になったり毛が細くなっている人、全体的に抜け毛が気になる人は、風と空間のエネルギーのヴァータが上がっている可能性があります。急がずに、ゆっくりよく噛んで食事をしてください。いずれの場合も、ギーやココナッツオイルなどの良質な油は摂るようにしましょう。