今朝のラジオからDJが弾むような明るい声で「今日のニューヨークは春の兆しを感じる暖かな1日になりそうよ〜」と伝えてきた。彼女のそのひとことが聴こえてきた瞬間、なんだか心も軽やかに明るい気持ちになれた。
氷点下の寒い日が続くと、いくらニューヨークの冬は厳しいとわかっていても時にくじけそうな気持ちになることがある。そんな時はあったかいお風呂にゆっくり浸かって…と言いたいところだが、ゆったりと浸かれるほど深さのあるバスタブが我が家にはなく、やはり日本の「お風呂」が恋しい。
よし、そうなったらあったかいものをいただくのが一番。おでんが食べたい! そう思っていたら、心の声が聞こえたのか日本人の友人がおでんを作って家に招いてくれた。
あったかいおでんと日本酒をいただき、友人宅でくつろいでいるとまるで日本にいるような気分になってきた。それに加えて、彼女のアパートはわざわざ日本の便座があったかい某会社のシステムを設置している。利用した瞬間、ああ!一瞬にして日本の感覚が蘇ってきた!笑。便座があったかろうが冷たかろうが今まではあまり気にしていなかったが、今にしてありがたみがよくわかるようになった。少しは大人になれているのだろうか。(老化とはいいたくないのであえて「大人」と表現してみた。笑)
そして、きわめつけはデザート。とってもいい香りとともにちょこんとお皿に乗って可愛らしく登場したのは、よもぎ餅。日本に暮らしている時には、よもぎ餅など食べたことがなかった。あまり興味がなかったからだ。しかし、ニューヨークで暮らすようになり日本の和菓子の繊細な味、香り、上品な見た目、どこをとっても抜群の和菓子にすっかり虜になってしまった。
かれこれ3年ほど日本に帰れていないけれど、ほんのつかの間の日本気分を味わえただけで身体も心も芯からあったまり元気が一気に回復した。
海外で暮らしていると自国のいい部分、改善が必要な部分、客観的にあれこれと目につくことが極端に増える。それも含めて自分が今、海外で暮らしていることの意味があるのだと感じている。
次、日本に帰国できるのはいつになるだろうか。
その日が来るまでここニューヨークでプチジャパン気分を味わい楽しみたいと思う。
私の旅ストーリー
大森 千寿
NY在住。香川県高松市生まれ。アーティスト・作家・アートセラピスト・米国NLP協会認定マスタープラクティショナー・現代レイキマスター。NY・ハワイ・日本の3箇所にアートスタジオを構え活動。著書に、amazon電子書籍「ハワイに不動産を購入して人生10倍楽しむ方法」「ハワイで聞いた! 32通りの生き方(第一弾)」「人生の冒険」がある。NYで新しい扉を開く2日間プログラムやニューヨーカーと行く穴場ツアー、アート最前線ガイドなど開催中。 www.chizuomori.com ameblo.jp/adamwestonart
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