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デジタル版・新聞

CAN OF ALOHA

イカゲームのおはなし

 以前は全然テレビなんて見なかった私が、英語の勉強もかねてとNetflixを契約したが最後、連日テレビにかじりついているというのは以前にもコラムに書きました。アメリカのドラマや大人向けアニメ、時々は日本のドラマやアニメ。毎日テレビを見ない日がないくらい見ています。

 最近、遅ればせながら見始めて、そしてとりこになってしまったのが韓国ドラマ『イカゲーム』。少し前から話題になり、あれよあれよという間に世界中で人気No1に。そしてハロウィンでは登場人物が着ているジャージやマスクが大人気でした。暴力的な描写も多いので、諸手を挙げてみなさんに勧められるというわけではないのですが、ドキドキハラハラさせられっぱなしでした。

 そんな『イカゲーム』は昔の子供の遊びがテーマの一つになっています。日本と韓国では「子供の遊び」に多くの共通点があるようで、少し懐かしい気持ちにもなりました。ネタバレになってしまうので詳しくは言えませんが、例えば「だるまさんがころんだ」。平成初期生まれの私は、小学校でしこたま遊んだ記憶がありますが、今の子供たちも遊ぶのでしょうか。

 冷静に考えてみると、「だるまさん」が一体誰なのか、「ころんだ」から動いてはいけない、なんてどういう意味なのか、少し不可解なルールではあります。さらにはローカルルールもあるようで、オニとなっている人に近づいた後どうするのかは地域によって大きく異なるようです。私のどうだったか思い出そうとしてみたのですが、オニに誰かがタッチしたら蜘蛛の子を散らしたように逃げ、そこから鬼ごっこに発展していたような気もしますし、誰かがタッチしたらおしまいだったような気もします。

 そういえば、主人公たちが着ている、青緑色のいわゆる「学校のジャージ」も、体育そのものが嫌いだった子供時代、あのジャージもまた、好きになれなかったことを思い出させてくれました。どうやら韓国でも、体育の授業などでは日本と同じようにジャージを着るようです。アメリカではなじみがないようで、一緒に見ていたアメリカ人は「囚人服かと思った」と言っていました。少しテロンとした素材のジップアップの上着に、真っ白い半そでシャツ、ファッショナブルとは到底言えない長ズボン。みんな、みんな同じ。違うのは、胸元に貼られた個人を識別する番号や名前だけ。確かに、囚人と言われても仕方ないかもしれませんね。

 そんなこんなで懐かしみながら見ていた『イカゲーム』、たった9話しかないこともあり、あっという間に見終わってしまいました。すでに寂しい気持ちでいっぱいですが、なんと第2シーズンの制作決定のニュースが飛び込んできました。実際に公開になるのはまだ先のことでしょうが、楽しみに待っていたいと思います。

CAN OF ALOHA   No.66

金平 薫 (Kaoru Kanehira)

香川県出身、現在はハワイ某所にて武者修行中。 日々のあれこれを、ゆるりとお伝えできたら幸いです。美味しいものには目がありません。 なんでもない毎日は Instagram:kaoru_days をご覧ください。

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