もうあなたのダイエットネタは聞き飽きた！ というお声も聞こえてきそうですが、またまたダイエットネタです。いうまでもなく、もともとぽっちゃり型だった私がハワイに来て、のびのび過ごすうちにすくすく成長し、極めつけはコロナで閉じこもり生活。悲しいかな年齢も重ねてしまい、太った、というよりなんだか大きくなってしまったなと感じる今日この頃です。ワイキキをさっそうと歩くサーファーガールたちの輝くように美しいすらっとした体をを羨ましいなと思うばかり。これではいけないと任天堂のフィットネスゲーム・リングフィットをやってみたり、YouTubeに載っている筋トレやストレッチをやってみたり、糖質少な目タンパク質多めの食事を心がけたりはするものの、持ち前の三日坊主と食いしん坊のスキルをいかんなく発揮してしまいます。

　こんな私にも、実は痩せている……というより、かなり引き締まっていた時期があったのです。それはもうかなり昔のことになりますが、中学時代のこと。成長期で身長がガンガン伸びていたことに加えて、毎日のように部活に明け暮れていたからでしょう。その頃は剣道部に所属していて、平日は毎日１時間の部活に加え１時間の自主練、土日は４時間の朝練に精を出していました。剣道の防具や道着がクサイという周りからの意地悪にも負けず、よく頑張っていたものです。

　剣道でカロリーを消費したり筋肉を鍛えていたこともあるでしょうが、その頃の写真を見ると、とても姿勢のいい自分に驚きます。背中はすらっと伸びていて、自然に顎を引き肩を張った姿。我ながらなんて凛とした姿なんだろうと思います。

　今やパソコンやスマホ三昧で、猫もびっくりするほどの猫背。首は亀のように前に突き出しているいわゆる「スマホ首」に肩がどんどん前に縮こまっていく「巻き肩」、そしておなかがぽこんと出てしまう「反り腰」。実際の体重うんぬんより太って見えるのはこのせいでしょう。

　剣道はテクニックや勝敗よりも、立ち振る舞いや礼儀を大切にする武道です。その鍛錬の中で自然と涼やかな姿勢や生き方が身についていたのでしょう。今からでも遅くないはず、その頃の気の持ち方を思い出したいものです。

　思えば、あの頃の部活や道場での毎日は、私の人生の中でもトップクラスに楽しい思い出の一つです。痛い思いや悔しい思い、そしてケガもたくさんしましたが、それでもとても充実した毎日でした。進学先の高校に剣道部がなかったので、私の剣道人生はそこでいったん幕を下ろしてしまったのですが、また機会があればやってみたいと心から思っています。