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CAN OF ALOHA

怖〜い話

怖〜い話

 早いもので、もう6月。言うまでもなく、ハワイはもう完全に夏。過ごしやすかった短い春に別れを告げて、汗だくの季節の到来です。ハワイにいると一年中半袖ビーサンではありますが、やはり夏は別格に暑い。暑くて寝苦しいなと思う日や、シェイブアイスやキンキンに冷えたビールが恋しくなる日も増えました。

 さてそんな初夏に、皆さんを少し涼しくさせるこわ〜い話を一つ。と言いたいところなのですが、お話しできるようなネタが全くありません。私はいわゆる「怖いもの好きの怖がり」で、ホラー映画や怪談話は好きなのですが、その後一人でトイレに行けなくなったり、カーテンの隙間から何か覗いているような気がしたり。幽霊なんていない!と頭ではわかっていても、どこかで超常的な存在を信じてしまいます。

 私が子供の頃は、まだテレビで平気で怖い話をやっていた時代でした。オカルトブームがまだ続いていて、夏場は特に毎日のようにその手の番組が放送されていました。今ではクレームに配慮してか、滅多にやらなくなったと聞きましたが、当時は写真に映り込んだ不可解な人影や、心霊スポットで幽霊に追いかけられるビデオや、雨の日になると子供をさらいにくる女の話をテレビにかじりついて見たものです。『学校の怪談』や『地獄先生ぬ〜べ〜』と言ったホラーアニメも大人気でした。

 そういえば、学校の七不思議なんてのもありました。三番目のトイレには女の子の幽霊がいるとか、体育館の地下倉庫には血の跡があるとか、音楽室のピアノがひとりでに鳴りだすとか。そして七つの不思議を全て知ってしまった時は大変なことが起こる、と締めくくられていたものです。そして、私たちはそれを純粋に信じて、ある意味怯えながら学校生活を送っていたように思います。今となっては、夜に子供が学校に忍び込んでいたずらしないように先生や親が流していた噂だったのかな、と気づいてしまいましたが。

 大人になるというのは、時に悲しいことで、今は幽霊に出くわすよりも、銀行残高が減り続けることの方がずっと怖いですし、何かが映り込んでしまった写真よりも、二重顎で写ってしまった自分の写真の方がよっぽどお祓いしたいものになってしまいました。「お化け」や「幽霊」は、もしかしたらサンタクロースやユニコーンに近い、ファンタジーの類だったのかもしれません。

 そう思うと、別に何も怖いものなんてないのです。とここまで書いたところで、背後にかけてあった上着がハンガーから滑り落ちて、心臓が止まるかと思いました。ホラー小説家の方などは、書いているときに不思議な体験をすることが多いと聞きましたので、もしかして、なんてね。

CAN OF ALOHA   No.54

金平 薫 (Kaoru Kanehira)

香川県出身、現在はハワイ某所にて武者修行中。 日々のあれこれを、ゆるりとお伝えできたら幸いです。美味しいものには目がありません。 なんでもない毎日は Instagram:kaoru_channel をご覧ください。

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