みなさん、こんにちは。前回は小学三年生の自由研究が素晴らしい! というところから、アトピー性皮膚炎に対して、精油の活用方法を少しご紹介させていただきました。みなさんの想像以上に、世の中にはアトピー性皮膚炎で悩む人たちは多いと思います。この小学生の研究からたくさんの知識や勇気、希望をもらった人もいたと思います。私は、自分がアトピー性皮膚炎ではないので、別の視点から考えさせられる点がありました。
「アトピービジネス」という言葉が出てきました。うーん、聞いたことないです。どういうことかと言うと、アトピーで悩む人をターゲットに、根拠のない薬やクリームを高く売りつけるビジネスのことだそうです。そう言われるとなるほどね、と思いますよね。ステロイド剤が入っているのに、ステロイド剤が入っていない漢方クリームで安心して使えるし、アトピーがよくなると高値で患者さんに販売していた診療所が、実際に問題になったというエピソードも書かれていました。また、この水が良いとか、これを食べると良いとか、「患者の弱みにつけ込んだ商売」と、この小学生の男の子は書いていました。
これはアトピーに限ったことではありませんよね。症状に悩む本人や、そういった子供を持つ親は、藁にもすがる思いで治療方法を探していることでしょう。アトピーにあれが良い、これが良いと聞けば、多少値が張ろうが症状が良くなるのならと、試してみようとする気持ちは良くわかります。しかし、どこにでもいるのですよね、そんな弱みにつけ込んだ商売を考える人。私は、アロマセラピーの世界にも、そのような商売があることに本当にショックを受けたのを覚えています。
誰でも小さな子供には、薬は使いたくないものです。精油が薬の代わりをしてくれるのなら、と、子供を持つ親は考えます。なぜ、精油をビジネスとしている人に、子供を持つ親が多いのでしょうか。みんな子供のことを考えて良いと思って始めたからでしょう。もちろん、私は精油の効果効能を知り、是非とも多くの人に使っていただきたいとアロマセラピーを推奨する一人です。同時に、正しい知識を持って、正しい理解のもとに使ってもらいたいと心から思っています。精油が悪いのではなく、品質が悪いのではなく、FDAが警告を直接したように、売り方に問題があるということなんです。
精油は薬ではありません。薬をなるべく使わなくて良いように、免疫力を高めたり、日常生活で予防として使うことを前提としています。アトピービジネスもそうですが、人の弱みにつけ込むのではなく、人のためになる商品であれば、ぜひ多くの人の手に渡って欲しいと思うので、責任を持った販売方法を取って欲しいなと思います。
アロマのある生活 No.164
山中麻瑠 Maru Yamanaka
1999年に渡豪、IFA認定アロマセラピストとなる。オーストラリア某有名デイスパ、日本で医療現場、ホテルスパ、等で経験を積み、アロマセラピスト育成講師も務める。2005年ハワイに渡り、2008年より11年間アロマアットホームのオーナーを務める。現在、アロマセラピーを広める活動中。2014年からアロマセラピーワークショップ開催。
インスタグラム:@marukimoto_808aroma
FBページ:MY Essence Hawaii
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