ビジネスシーンにアロマセラピー
今年は、毎年恒例のアラモアナビーチで行われる、灯籠流しもありませんでした。こういった行事が、あまり季節感のないハワイで、季節を感じるのに大切な役割をしていたのかなと、改めて感じました。四季がはっきりしていると、季節によって洋服を変えるように、香水を変えたり、お部屋の中のルームフレグランスを変えたりする方も多いと思います。
ハワイ在住の方へ、パーソナルブレンディング(その方に合った、世界に一つだけの香りをお作りする)を行うと、すっきりした香りに偏りがちなのは、気候のせいではないかなと思ったのです。年間を通して温暖で過ごしやすいハワイ。観光客の方だったら、ハワイを感じさせるような、甘めの香りをベースにしたフローラルな香りに、青空や海の色、木々の濃い色などを思わせる元気な香りなどをブレンドしていくことが多いです。
香りは個人個人に合わせるだけでなく、空間に合わせてお作りすることもあります。例えば、毎回同じホテルでの滞在が多い方だと、ホテルに入った時にそのホテルの香りがあるのに気づいたことはありませんか? ホテルによっては、そのホテル独自の香りを利用しているところがあるのです。これはマーケティングのひとつで、香りを使った集客方法なのです。
香りは、0.2秒で脳へ届くと言われています。ホテルのロビーへ足を踏み入れた時、目に飛び込んでくる景色と同時に、香りがあなたの脳へ、記憶としてこの風景を刻み込みます。良い印象とは、ゴージャスな雰囲気などそれぞれの好みもありますが、もちろん清潔感やスタッフの対応も重要です。香りとは、そういった視覚を使わずに良い印象(もしくは、ターゲットに合わせたそれぞれの印象)を与えることのできるひとつのツールなのです。
これは、先にありましたが、個人の香りもそうですね。相手にどのような印象(自分自身、もしくは商品などに対しても)を与えたいかというのは、ビジネスシーンにおいてとても重要な事だと思います。クライアントに会う時に、クライアントの性別や年齢層に合わせて使い分けることもできます。香りを身に纏うと言うことは、自分の好みの香りで自分自分やる気を出させたり、気分を上げたり、リラックスすることもできます。
それだけでなく、これからの時代はもっと「香りを活用」してみるのも面白いと思います。あからさまではないアプローチ。私は香り(アロマセラピー)の可能性として、これからいろんな分野で取り入れてもらえたら良いなと思っています。
アロマのある生活 No.131
山中麻瑠 Maru Yamanaka
1999年に渡豪、IFA認定アロマセラピストとなる。オーストラリア某有名デイスパ、日本で医療現場、ホテルスパ、等で経験を積み、アロマセラピスト育成講師も務める。2005年ハワイに渡り、2008年より11年間アロマアットホームのオーナーを務める。現在、アロマセラピーを広める活動中。2014年からアロマセラピーワークショップ開催。
インスタグラム:@marukimoto_808aroma
FBページ:MY Essence Hawaii