アルコールの使い分け
私は不定期でアロマセラピーワークショップを開催していますが、自分の出産を機に回数が減り、また今は外出自粛中なので、全く開催できません。今はみなさんにお待ちいただいております。
私のワークショップは、簡単にアロマセラピーを生活に取り入れていただくことが目的なので、難しくはなく簡単に安全に自宅で精油を使う方法をご紹介しています。
私の入門編のワークショップでは、最後にアロマスプレーを作ります。今まで参加くださった方々のお役に立っているようで、職場でも自宅でも活躍していますと、嬉しい声をいただいています。アロマスプレーは簡単に作れ手軽にみなさんが精油を活用していただける方法なのではないかと思います。
アロマスプレーに使用する材料も至ってシンプル。アルコール、水、精油です。では、どんなアルコールや水を使えば良いのでしょうか。ワークショップで作るアロマスプレーは、ルームスプレーというカテゴリーでご紹介しています。本来ならば精製水(アメリカではDistilled Waterがお勧め)を使用するのが一番良いのですが、ルームスプレーなので肌に使用することを目的にしていませんので、水道水で問題ありません。特にハワイの水道水は純度が高いので良いかと思います。
次はアルコールです。アルコールを何のために使用するのか簡単にご説明すると、精油は水に溶けませんので、水に溶かすために一度アルコールに溶かしてから水に混ぜるのです。通常アロマスプレーには、「無水エタノール」というアルコールを使用します。日本では薬局で簡単に手に入りますが、アメリカでは店頭で販売していません。この「無水エタノール」は、アルコール度が99.5%以上の、非常にアルコール度数の高いアルコールです。したがって、スプレーを作る際にすぐに蒸発してしまうので、あまりアルコール成分を残したくないアロマクラフトに適しています。もっともアメリカでは手に入らないので、私はなるべく90%以上の消毒用アルコールをお勧めしています。
と言うことは、すぐに蒸発してしまう「無水エタノール」には、スプレー作成後の消毒効果はほとんど期待できないとも言えます。殺菌効果を期待したアロマスプレーを作りたいのでしたら、逆にアメリカで売っている70%や80%の消毒用アルコールをアロマスプレーに使用する方が適しています。殺菌効果と言えば、お掃除用のアロマスプレーを作る時にも、「無水エタノール」よりも「消毒用エタノール」の方が適していますので、用途によってアルコールも使い分けることをお勧めします。
こんな時こそ、ぜひ香りの助けを借りてみてください。1日も早く世界中が平穏を取り戻すことを願います。
アロマのある生活 No.129
山中麻瑠 Maru Yamanaka
1999年に渡豪、IFA認定アロマセラピストとなる。オーストラリア某有名デイスパ、日本で医療現場、ホテルスパ、等で経験を積み、アロマセラピスト育成講師も務める。2005年ハワイに渡り、2008年より11年間アロマアットホームのオーナーを務める。現在、アロマセラピーを広める活動中。2014年からアロマセラピーワークショップ開催。
インスタグラム:@marukimoto_808aroma
FBページ:MY Essence Hawaii